[I-PSY1-1] 総肺静脈還流異常を伴う機能的単心室の治療成績
Keywords:単心室, 総肺静脈還流異常, Heterotaxy
総肺静脈還流異常を伴う機能的単心室の生命予後及びフォンタン到達率が不良である事はよく知られており、とりわけ右側相同心に心外型総肺静脈還流異常を伴う場合の成績不良は顕著である。予後に関連する免疫不全(ウィルスに対する)や腸管機能不全(腸回転異常による狭窄や閉塞)など心外病変への対応もさることながら、心血管系異常として1.狭窄を伴う肺静脈還流異常経路、2.肺静脈還流路の位置と走行の異常、3.体心室房室弁逆流、4.肺動脈閉鎖と分枝肺動脈狭窄、および5.不整脈器質、に対する治療効果の向上が成績を改善させることは明らかである。本セッションでは最近20年ほどの間に試みられている1.Sutureless法による初回修復、2.垂直静脈ステント、3.共通房室弁形成の工夫、および4.肺血流路としての右室-肺動脈導管、などに積極的に取り組んでこられた施設の成績を持ち寄り、中間評価を行う事で今後の治療への指針としたい。