第60回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

委員会企画パネルディスカッション

委員会企画パネルディスカッション4(II-CPD4)
患者安全から見た鎮静処置

2024年7月12日(金) 12:40 〜 14:10 第4会場 (4F 411+412)

座長:鈴木 孝明(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科)
座長:瀧聞 浄宏(長野県立こども病院 循環器小児科)

[II-CPD4-4] 小児循環器領域における安全な鎮静

小島 拓朗, 高尾 浩之, 野々宮 瑞紀, 湯浅 絵理佳, 戸田 紘一, 鍋嶋 泰典, 小林 俊樹 (埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)

キーワード:鎮静, モニタリング, 薬剤

小児循環器領域における鎮静は、心臓カテーテル検査・CT検査・MRI検査などの各種検査時や周術期管理において、必須の処置である。そのため、小児循環器領域に携わる医療従事者にとって、鎮静を安全に行うための知識の習得は必須である。そして、鎮静において最も大切なのが安全性の確保である事は論を待たない。鎮静前の評価、モニタリング、鎮静薬の選択は、鎮静の目的とその対象である患者さんの病態によっても変わりうる。また、鎮静の目的によって必要とされる鎮静の深度や時間も異なる。それにより、使用すべき薬剤も異なる。それぞれの施設によって、鎮静前後の評価やモニタリングの方法は各々異なると思われる。また、使用される薬剤も、施設ごとないし医療従事者ごとに使い慣れた薬剤が選択されており、唯一の方法というものは存在しない。ここでは、我々の施設における鎮静の方法について、目的別に概説する。選択する薬剤のみならず、安全性の観点から患者家族への事前説明、鎮静前評価、モニタリング、鎮静後の評価をどのように行っているかを解説する。我々の施設における鎮静管理はあくまでも一例に過ぎないが、患者さんに対する安全な鎮静処置を実施する上での一助になれば幸いである。