[II-JCCJS-1] 小児の僧帽弁逆流を心エコーで評価する
Keywords:僧帽弁逆流, エコー, 小児
僧帽弁は弁尖だけでなく、弁輪・交連と弁下組織(腱索・乳頭筋)からなる僧帽弁複合体として構成されており、それらの様々な形態異常が小児でみられる先天性僧帽弁異常の原因となり、その一部は僧帽弁逆流(MR)を引き起こす。また、様々な基礎疾患に伴ってみられる二次性MRあるいは機能性MRもあり、小児のMRの原因は多彩である。また、小児は発育により体格が変化するため、MRの重症度評価においても体格を加味した評価を行うように注意しなくてはならない。
こうした小児のMRの評価においては、心臓カテーテル検査や心臓MRI検査も行われるが、評価の中心となるのは心エコーであり、当院では3Dを含めた経胸壁心エコーや経食道心エコーによる評価に加えて、手術症例では積極的に術中に2D/3D経心膜エコーを用いた評価を行っている。経心膜エコーは開胸後に小児循環器医が術野に入り、高周波数のプローブを用いて直接プローブを当てて施行しおり、画像を取得したのちにその場で3D画像の再構成まで行って術式の検討を行っている。3D経食道心エコーが施行できない乳幼児においても、良好な画質の3D画像を含めたを心エコー画像を取得することができる。
当院では1993年以降、MRに対する手術介入は60例に対して85回行われており、手術時年齢は中央値2歳(1ヶ月~21歳)であった。症例の内訳はMR単独16例で、そのうち特発性腱索断裂5例、僧帽弁逸脱9例、その他に房室中隔欠損術後20例、心室中隔欠損合併10例、単心室性疾患合併5例であった。このうち2011年以降に手術を施行された34例には術中経心膜エコーを施行した。
これらの経心膜エコーを含めた小児のMRの心エコー評価の実際とその有用性について報告する。
こうした小児のMRの評価においては、心臓カテーテル検査や心臓MRI検査も行われるが、評価の中心となるのは心エコーであり、当院では3Dを含めた経胸壁心エコーや経食道心エコーによる評価に加えて、手術症例では積極的に術中に2D/3D経心膜エコーを用いた評価を行っている。経心膜エコーは開胸後に小児循環器医が術野に入り、高周波数のプローブを用いて直接プローブを当てて施行しおり、画像を取得したのちにその場で3D画像の再構成まで行って術式の検討を行っている。3D経食道心エコーが施行できない乳幼児においても、良好な画質の3D画像を含めたを心エコー画像を取得することができる。
当院では1993年以降、MRに対する手術介入は60例に対して85回行われており、手術時年齢は中央値2歳(1ヶ月~21歳)であった。症例の内訳はMR単独16例で、そのうち特発性腱索断裂5例、僧帽弁逸脱9例、その他に房室中隔欠損術後20例、心室中隔欠損合併10例、単心室性疾患合併5例であった。このうち2011年以降に手術を施行された34例には術中経心膜エコーを施行した。
これらの経心膜エコーを含めた小児のMRの心エコー評価の実際とその有用性について報告する。