[II-OR15-02] Survey of sarcopenia in adolescent patients with congenital heart disease
Keywords:先天性心疾患, サルコペニア, 肥満
【はじめに】先天性心疾患(CHD)の予後が改善し、患者たちの社会での一層の活躍が望まれる。筋肉量の減少に、筋力や身体機能の低下があるものを「サルコペニア」と呼び、CHD中年期において肥満に加えて骨格筋量の低下が報告されサルコペニアが懸念されているが、青年期の検討はまだ少ない。
【目的】青年期CHD患者におけるサルコペニアの状況を調査する。
【方法】当院通院中の青年期CHD患者を対象とし、電気インピーダンス体組成計で体組成を、握力、立ち幅跳び距離を計測した。握力・立ち幅跳びは文科省スポーツテストを参考にZ-score化し、握力Z-score -2以下を有意に低い基準とした。結果は主に中央値[25%値, 75%値]で示す。
【結果】対象は24名(男性17名、女性7名)、年齢中央値14.7[13.6, 16.1]歳、フォンタン術後12名、二心室修復7名、大動脈弁疾患4名、体心室右室1名。
BMI 17.8[16.6, 23.7], 体脂肪率 男性 12.7[11.0, 18.1]% 、20%以上3名(16%)、女性 27.2[20.5, 34.4]%、30%以上 3名(43%)。骨格筋量指数(SMI)は8.0 [7.5, 8.5] kg/m2 (男性8.1[7.6, 8.6]kg/m2, 女性 7.8[7.5, 8.4]kg/m2)。体重に対する骨格筋重量の標準比は上肢 84[79, 95]%, 下肢 102[93, 105]%, 体幹96[93, 100]%であった。
筋力測定は握力23.9[19.8, 27.7]kg, Z-score -0.67[-1.78, -0.26]、Z-score 2未満 3名(13%)、立ち幅跳び 158[148, 190]cm, Z-score -1.19[-2.8, -0.51]であった。
握力Z-score -2以下の3名においてBMIは13.8から17.8、体脂肪率は8.9から12.1%で過体重や高体脂肪率はおらず、SMI基準値未満は2名であった。
【考察とまとめ】上下肢の筋力および上肢筋重量割合は低い傾向にあり、著明低値例も確認された。小児期の筋力低下は基礎代謝低下と関連して将来の肥満などの心血管リスクにつながる可能性が示唆される。小児期から適切な管理をしていく必要があるが、運動耐容能など個人差が大きく安全な管理法の構築が望まれる。
【目的】青年期CHD患者におけるサルコペニアの状況を調査する。
【方法】当院通院中の青年期CHD患者を対象とし、電気インピーダンス体組成計で体組成を、握力、立ち幅跳び距離を計測した。握力・立ち幅跳びは文科省スポーツテストを参考にZ-score化し、握力Z-score -2以下を有意に低い基準とした。結果は主に中央値[25%値, 75%値]で示す。
【結果】対象は24名(男性17名、女性7名)、年齢中央値14.7[13.6, 16.1]歳、フォンタン術後12名、二心室修復7名、大動脈弁疾患4名、体心室右室1名。
BMI 17.8[16.6, 23.7], 体脂肪率 男性 12.7[11.0, 18.1]% 、20%以上3名(16%)、女性 27.2[20.5, 34.4]%、30%以上 3名(43%)。骨格筋量指数(SMI)は8.0 [7.5, 8.5] kg/m2 (男性8.1[7.6, 8.6]kg/m2, 女性 7.8[7.5, 8.4]kg/m2)。体重に対する骨格筋重量の標準比は上肢 84[79, 95]%, 下肢 102[93, 105]%, 体幹96[93, 100]%であった。
筋力測定は握力23.9[19.8, 27.7]kg, Z-score -0.67[-1.78, -0.26]、Z-score 2未満 3名(13%)、立ち幅跳び 158[148, 190]cm, Z-score -1.19[-2.8, -0.51]であった。
握力Z-score -2以下の3名においてBMIは13.8から17.8、体脂肪率は8.9から12.1%で過体重や高体脂肪率はおらず、SMI基準値未満は2名であった。
【考察とまとめ】上下肢の筋力および上肢筋重量割合は低い傾向にあり、著明低値例も確認された。小児期の筋力低下は基礎代謝低下と関連して将来の肥満などの心血管リスクにつながる可能性が示唆される。小児期から適切な管理をしていく必要があるが、運動耐容能など個人差が大きく安全な管理法の構築が望まれる。