[II-OR22-01] Midterm follow-up after fenestrated Fontan
Keywords:yo, kai, kanji
【はじめに】Fontan手術ハイリスク患者に対する開窓fenestrationは、術後の合併症や死亡率を低減することが知られているが、その後のfenestrationの取り扱いについては議論のあるところである。
【目的】開窓Fontan術(f-Fontan)後中期の経過について報告する。
【対象と方法】当院ではPAP≧15mmHg、中等度以上の房室弁逆流や低心機能に加えてRp、PAI、年齢、HLHS、Asplenia、Down 等も考慮し、症例毎にf-Fontanの適応を決定している。2010年~2023年に、当院で行われたFontan手術74例のうち25例(34%)がf-Fontanであった。TCPC conversionの3例と、術後の心カテが未施行の3例を除いた19例について、診療録より後方視的に調査した。
【結果】男/女児は10/9例。f-Fontan時年齢2.3歳、10.5kg(中央値)。診断はHLHS(variant)5例、hypo LV (with MA/MS or IAA) 5例、uAVSD 4 (hypo LV/RV=2/2) 例、PAIVS 3例、Tricuspid atresia 1例、Ebstein 1例。全例心外導管型TCPCで、導管は18mmが18例。fenestration径は4mmが17例で、導管と心房の側々吻合を基本とした。術直前 のGlenn循環時とf-Fontan後6.2(3.5-13.8)年の心カテ結果の比較では、Qp/Qs=0.59→0.76、SaO2=81→89%、PAI=144→178、PAP=12.5→14mmHg、体心室SVのedp=8→9mmHg、が上昇し、Qs、SVEF、Rpは変化がなかった。fenestrationは18例で開存。術後はAP collateral 17例、VV shunt 9例、PA stenosis 11例に対してカテ治療を施行。術後の内服は抗PH薬19例、ワーファリン18例、利尿薬15例、ACEI12例。在宅酸素療法HOTは17例で継続。術4年後に急性甲状腺炎を契機に循環が破綻した死亡が1例。
【まとめ】f-Fontan後の中期経過は、大半でfenestration の開存を認め、長期の入院加療を要するFontan循環に関連する重篤な合併症は回避されていた。一方で、頻回のカテーテル治療、抗PH薬をはじめとする多剤の内服、HOTなど、濃厚な治療は継続されている現状であった。
【目的】開窓Fontan術(f-Fontan)後中期の経過について報告する。
【対象と方法】当院ではPAP≧15mmHg、中等度以上の房室弁逆流や低心機能に加えてRp、PAI、年齢、HLHS、Asplenia、Down 等も考慮し、症例毎にf-Fontanの適応を決定している。2010年~2023年に、当院で行われたFontan手術74例のうち25例(34%)がf-Fontanであった。TCPC conversionの3例と、術後の心カテが未施行の3例を除いた19例について、診療録より後方視的に調査した。
【結果】男/女児は10/9例。f-Fontan時年齢2.3歳、10.5kg(中央値)。診断はHLHS(variant)5例、hypo LV (with MA/MS or IAA) 5例、uAVSD 4 (hypo LV/RV=2/2) 例、PAIVS 3例、Tricuspid atresia 1例、Ebstein 1例。全例心外導管型TCPCで、導管は18mmが18例。fenestration径は4mmが17例で、導管と心房の側々吻合を基本とした。術直前 のGlenn循環時とf-Fontan後6.2(3.5-13.8)年の心カテ結果の比較では、Qp/Qs=0.59→0.76、SaO2=81→89%、PAI=144→178、PAP=12.5→14mmHg、体心室SVのedp=8→9mmHg、が上昇し、Qs、SVEF、Rpは変化がなかった。fenestrationは18例で開存。術後はAP collateral 17例、VV shunt 9例、PA stenosis 11例に対してカテ治療を施行。術後の内服は抗PH薬19例、ワーファリン18例、利尿薬15例、ACEI12例。在宅酸素療法HOTは17例で継続。術4年後に急性甲状腺炎を契機に循環が破綻した死亡が1例。
【まとめ】f-Fontan後の中期経過は、大半でfenestration の開存を認め、長期の入院加療を要するFontan循環に関連する重篤な合併症は回避されていた。一方で、頻回のカテーテル治療、抗PH薬をはじめとする多剤の内服、HOTなど、濃厚な治療は継続されている現状であった。