[II-P01-4-09] Who should undergo one and a half ventricle repair?
Keywords:One and a half ventricle repair, 右室低形成 , 長期予後
【はじめに】厳しい条件の2室修復術は必ずしもよい結果を産まない.しかしFontan遠隔期の諸問題が明らかになりつつある現在、どうするべきか悩ましい患者と向き合うことをしばしば経験する.当院で経験したOne and a half ventricle repair(1.5VR)症例を検討した.【方法】1) 原疾患 2) 先行治療 3) 1.5VR施行時の年齢、理由、成立時の介入内容 4) 現在のステータス(NYHA, SpO2,リズム)を検討した.【結果】1) 4症例、AVSD・TSR, AS・Critical PS, PA.IVS, Ebstein・Severe PSが各1で、年齢は6-26才、1.5VRからの観察期間は3.5‐11.3年.2) BVP 5, BAV 1, BT shunt 2, PAB 1, BCPS 2, RVOT plasty 1, AVSD 根治 1. 3) 1.5VRは1.3‐17才で行われ、前回治療介入からの期間は0.5ー9.8年だった. 選択理由はAVSD・TSRはAF/AT発症を契機に二室修復からのtake down、 AS・Critical PSは両室をBAV/BVPで段階的に減圧し経過観察、3才でSpO2 75%、臨床経過と右室低形成(59%N)による. PA.IVSは当初2室修復を目指したが、NEC・重症心不全から3か月時のBCPSを経て、11か月SpO2 60%でRVOT Plasty、同時に縮小したASDが半年後閉鎖し1.5VRが自然に成立した. Ebstein・Severe PSは他国で産まれ医療介入なく4カ月・SpO2 50%が初診、段階的に1才で順行性flowとASDを残したBCPS の血行動態とし10年間カテ評価を続けながら経過をみた. RV volumeは115→94→56%と縮小、ASD閉鎖テストでRAp 2→8mmHg、SpO2上昇91→97%を確認し、ASD閉鎖により1.5VRを獲得.4) 術後観察期間は3.5‐11.3年でNYHA2が2名、3が2名→全例1へ、SpO2は術前平均80→98%へ上昇、全例洞調律を維持している.【まとめ】当院の1.5VR例はいずれも治療決定に非常に苦慮した. 明確な適応基準はなく、丁寧に臨床経過と所見を追い、適宜、患者さんに最良と思われる治療介入をする中で1.5VRが成立し、到達に長期間を要した例も含まれる. 現状は許容できるが、遠隔期の評価は慎重さが求められる.