[II-P02-1-10] Evaluation of 25-hydroxyvitamin D and EPA/AA ratio on cardiac events in patients with long QT syndrome and Burugada syndrome
Keywords:心イベント, ビタミンD, EPA
【背景】近年、血中の25-ヒドロキシビタミンD(VD)欠乏が、不整脈を引き起こす可能性があることが報告されている。また、 エイコサペンタエン酸とアラキドン酸の血中レベルの低い比(EPA/AA比)は、冠状動脈疾患の発生率が高く、心不全、不整脈、および心臓突然死の予後不良と関連することが示されている。しかし、QT延長症候群、Burugada症候群の患者におけるVD 、EPA/AA比の臨床的意味の詳細は不明である。【目的】我々は、QT延長症候群、Burugada症候群患者において、VDおよびEPA/AA比の血中濃度を測定し、患者における心イベント発作事象に関する血中VD 、EPA/AA比との関係性を評価することを目的とした。【方法】QT延長症候群、Brugada症候群の患者97名について、疾患遺伝子の有無の検索と心イベント発作の有無、血中VD濃度、EPA/AA比の測定を行った。【結果】心イベント発作を有する患者は、心イベント発作を有しない患者よりも血中VD濃度とEPA/AA比が有意に低かった(それぞれP<0.05)。疾患遺伝子変異の有無も加味して比較すると、心イベント発作を有し、変異が認められた患者でのみ、血中VD濃度が有意に低かった(P<0.01)が、変異の認められなかった患者では、血中VD濃度とEPA/AA比ともに、有意差は認められなかった。疾患別で比較するとQT延長症候群、Brugada症候群では差はみとめられなかった。【結論】QT延長症候群、Brugada症候群患者における心エベントの発生には、血中VD濃度とEPA/AA比の低下が関連している可能性がある。