The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Poster Session

多領域

Poster Session(II-P02-5)

Fri. Jul 12, 2024 4:15 PM - 5:05 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:宗村 弥生(山梨県立大学看護学部)

[II-P02-5-07] Nurse's criteria for administering sedatives to children with congenital heart disease admitted to a general ward

大原 千春, 磯田 美晴, 下野 智美, 中島 由美子, 野中 美喜, 三川 奈津美 (福岡市立 こども病院 看護部)

Keywords:先天性心疾患, 鎮静剤, 判断基準

【背景】先天性心疾患患児は、急性期を経た後も啼泣等を機に循環動態が悪化しやすい。安静保持のため鎮静を要する事も多いが、客観的なスケールがなく、個々の看護師の判断で鎮静剤を使用している。そこで看護師の鎮静についての認識や、鎮静剤使用の判断基準について現状を明らかにし、一般病棟の先天性心疾患患児への鎮静薬の使用基準の示唆の一助とする。【目的】看護師が患児の安静目的で鎮静剤を使用する際の判断基準を明らかにする。【方法】病棟看護師28名にアンケートを実施【結果】経験年数問わず、鎮静剤使用の基準として「心拍数の上昇、SpO2の低下」を観察し、鎮静剤使用前は児のニーズに沿ったケアを行っていた。「児の表情や機嫌」については看護師・小児看護の経験年数共に相関関係を認め、「末梢冷感の出現」は集中治療室・急変対応経験の有無と有意差があった。看護師経験年数があがるほど鎮静後は心不全症状を観察していた。倫理的意識については経験年数での相関関係は認めず、標準偏差は0.3であった。【考察】勉強会や先輩看護師とのアセスメントにより、経験年数に関わらずバイタルサインの変化を重要視できているが、経験の浅い看護師は鎮静剤使用後に心不全症状を十分に観察できていないと考える。また病棟看護師は保護者を含めた看護をしており、倫理的感受性を高めるため、定期的に倫理カンファレンスを実施している。そのため経験年数を問わず、「人員不足」など看護師側の都合では鎮静剤を使用せず、倫理的意識を持った看護を実践できていると考える。【結論】鎮静剤を使用する際にはバイタルサインを判断基準としていた。経験が浅い看護師も数値だけでなく、児の表情や機嫌の変化、鎮静剤使用前後の心不全症状の観察を行えるよう教育を行い、患児ごとの基準の検討が必要である。また、児の状態の変化を見逃さないことに加え、看護師の倫理的感受性も鎮静剤を使用する判断には重要である。