[II-P03-1-07] Indication of non-pharmacological treatment for children with sinus node dysfunction after Fontan surgery
Keywords:Fontan, 洞不全症候群, ペースメーカ
【背景】Fontan術後徐脈傾向となることはよく知られており、術後11-45%に洞不全症候群(SND)を合併すると言われている。2020年ESCガイドラインでは成人期Fontan患者について日中脈拍数40毎分以下もしくは3秒以上の洞静止があればClass IIaでペースメーカ留置(PMI)が推奨されているが、多くの患者の徐脈が顕在化する小児期において、どの患者にいつ介入すべきかについての指針は定まっていない。
【目的】無症候および血行動態への影響が明確でない(安静時中心静脈圧12cmH2O以下)SNDを有する18歳以下Fontan術後患者に対するPMIの適応について考察する。【Pro】心房期外収縮や接合部調律の出現を抑えるために積極的に留置すべきである。【Con】進行しない場合もあるので、リードトラブルの可能性やPMI後の運動生活制限を考慮し明確な適応となるまで待機すべきである。
【方法】SNDの重症度や進行度を知る新しいツールとしてHolter心電図(HECG)を基に平均RR間隔(mean_RR)とその標準偏差(SD_RR)の関係に着目し、Gaussian mixture model(GMM)を用いて3例のFontan術後SNDを評価した。
【結果】Case 1 (2歳女児, 128173 beats/day)と比較し、Case 2 (6歳男児, 77585 beats/day, 接合部調律>90%)とCase 3 (14歳女児, 94328 beats/day, 接合部調律 52%)ではSD_RRが低下しmean_RRとSD_RRの相関も失われていた。これは洞性徐脈のphaseから接合部調律がメインのphaseへと推移したことを意味すると考えた。
【結語】HECGを用いたGMMアルゴリズムはFontan術後SNDの重症度や進行度を知るために有用で、PMI適応を考えるための一助となる可能性がある。
【目的】無症候および血行動態への影響が明確でない(安静時中心静脈圧12cmH2O以下)SNDを有する18歳以下Fontan術後患者に対するPMIの適応について考察する。【Pro】心房期外収縮や接合部調律の出現を抑えるために積極的に留置すべきである。【Con】進行しない場合もあるので、リードトラブルの可能性やPMI後の運動生活制限を考慮し明確な適応となるまで待機すべきである。
【方法】SNDの重症度や進行度を知る新しいツールとしてHolter心電図(HECG)を基に平均RR間隔(mean_RR)とその標準偏差(SD_RR)の関係に着目し、Gaussian mixture model(GMM)を用いて3例のFontan術後SNDを評価した。
【結果】Case 1 (2歳女児, 128173 beats/day)と比較し、Case 2 (6歳男児, 77585 beats/day, 接合部調律>90%)とCase 3 (14歳女児, 94328 beats/day, 接合部調律 52%)ではSD_RRが低下しmean_RRとSD_RRの相関も失われていた。これは洞性徐脈のphaseから接合部調律がメインのphaseへと推移したことを意味すると考えた。
【結語】HECGを用いたGMMアルゴリズムはFontan術後SNDの重症度や進行度を知るために有用で、PMI適応を考えるための一助となる可能性がある。