[III-CSY4-5] 研究課題A: 遺伝的背景に基づいた東アジアにおける小児期肺動脈性肺高血圧症の臨床像の解明
Keywords:肺動脈性肺高血圧症, 臨床像, 遺伝学的背景
近年、肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension: PAH)の予後は大きく改善したが、死亡もしくは肺移植に至る患者がいまだ多数存在する。また、PAHの原因遺伝子も複数同定されているが、臨床像との関連は、特に小児期発症PAH では十分にはあきらかになっていない。申請者は、これまでの自身のPAH研究成果から、小児期発症PAH の予後を見極め、よりよい治療を実践するためには、人種差を踏まえた上で小児期発症PAH 患者の臨床像を調査し、遺伝学的所見を統合した上で解析する必要があると考え、中華人民共和国との共同研究体制を整えた上で、本申請研究を立案した。現在、本邦および中華人民共和国において、20歳未満で発症した特発性または遺伝性PAHの患者における臨床情報の収集、遺伝学的検査の追加および結果解析を進めている。本セッションでは本邦側の解析の途中経過について、お話しさせていただく予定である。