The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Oral Session

術後遠隔期・合併症

Oral Session (III-OR25)

Sat. Jul 13, 2024 11:20 AM - 12:20 PM ROOM 6 (4F 401-403)

座長:小澤 司(双泉クリニックいけがみ)
座長:木村 成卓(慶應義塾大学医学部 外科学(心臓血管))

[III-OR25-01] Evaluation of postoperative change at the bilateral pulmonary artery debanding site for repaired interrupted aortic arch or coarctation of the aorta.

山崎 誉斗1, 中山 祐樹1, 鳥羽 修平1, 新保 秀人1,2, 大矢 和伸3, 淀谷 典子3, 大橋 啓之3, 澤田 博文3, 三谷 義英3, 高尾 仁二1 (1.三重大学大学院医学系研究科 胸部心臓血管外科, 2.三重県立総合医療センター 心臓血管外科, 3.三重大学大学院医学系研究科 小児科学)

Keywords:両側肺動脈絞扼術, 大動脈離断症, 大動脈縮窄複合症

【目的】 大動脈離断/縮窄複合症修復後の両側肺動脈絞扼(PAB)解除部を経時的に評価する。【対象・方法】 2012年から2023年に両側PAB後に二心室修復手術(BVR)を行った8例を対象とした。両側PABは幅2mm、厚さ0.4mmのePTFEテープを用い、PAB部の血流波形が連続波を呈するように調整した。経胸壁心臓エコー検査で左右PAB解除部を測定し、Z scoreとして計算。BVR直後と直近でMann-Whitney U testを用いてPAB解除部を比較、検討した。【結果】 診断名は8例中6例が大動脈弓離断症、2例が大動脈縮窄複合症。両側PAB時の手術時年齢は日齢中央値14日 (3 ~ 42日)、術後PAB部のZ scoreは左側で-4.0 (-4.4 ~ -3.1)、右側で-4.3 (-5.7 ~ -3.6)。 両側PABからBVRまでの待機期間は48日 (16 ~ 131日)で、BVR後の追跡期間は79ヶ月(12-120ヶ月)。BVR直後と直近の比較でPAB解除部のZ scoreは左側で-1.9 (-2.7 ~ 0.8) vs. -2.2 (-2.7 ~ -2.0) (p値=0.46)、右側で-1.6 (-3.8 ~ -0.5) vs. -0.8 (-1.6 ~ 0.5) (p値=0.11)と有意差は認めなかった。また、PAB解除部の最大血流速度も左側で1.3m/s (0.9 ~ 2.6m/s) vs. 1.5m/s (0.9 ~ 2.0m/s) (p値=0.31)、右側で1.6m/s (1.2 ~2.4m/s) vs. 1.5m/s (0.9 ~ 1.7m/s) (p値=0.39)と共に有意差は認めなかった。追跡期間中、PAB解除部への手術やカテーテル治療を要する症例は認めなかった。【結論】PAB解除部は正常値と比べ狭小ではあったが、追跡期間中その成長率は変わらず、手術やカテーテル治療を要さなかった。