The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Oral Session

多領域

Oral Session (III-OR26)

Sat. Jul 13, 2024 9:00 AM - 10:00 AM ROOM 7 (4F 404-406)

座長:吉田 佳織(大阪母子医療センター)
座長:水野 芳子(東京情報大学)

[III-OR26-06] Results of a survey of knowledge about preconception care for adolescent and young adult women with congenital heart disease.

小出 沙由紀1, 檜垣 高史2, 薬師神 裕子1, 赤澤 祐介3, 千阪 俊行4, 太田 雅明4 (1.愛媛大学 大学院医学系研究科 看護学専攻 博士前期課程, 2.愛媛大学 大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座, 3.愛媛大学 大学院医学研究科 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座, 4.愛媛大学 大学院医学研究科 地域小児・保健医療学講座)

Keywords:プレコンセプションケア, 自立支援, 成人移行支援

【背景】先行研究では、成人先天性心疾患女性は(心臓へのリスクを意識したセルフケア行動をとる)一方で(心疾患があることを意識しない家族計画)を行っており、安全な家族計画のためには心疾患と家族計画の2つの知識が必要であると述べられている(本末他,2019)。CHD女性は自らの疾患に特化したプレコンセプションケア(以下PCC)が必要である。【目的】CHD女性のPCCの知識について現状を把握する。【方法】先行研究で作成したCHD女性のPCCの知識尺度を用いて、CHDを有する16-33歳の妊娠前の女性に調査を行う。【結果】対象者76名から回答を得た。回答者の半数は16-19歳で、疾患名はファロー四徴症、心房中隔欠損症、両大血管右室起始症等様々であり、9割が手術やカテーテル治療の経験があった。病院受診頻度は半数が1-3ヶ月で、NYHA分類はIが半数であった。55%に挙児希望があり、37%は親からの性教育、22%が医療者からの性教育経験があった。PCCの知識尺度の総得点の平均点は129.4点(184点満点中)で、10名は100点以下であった。平均点の高い項目は〈育児はパートナーや家族の協力が必要である〉〈妊娠・出産のリスクについてパートナーに理解してもらう必要がある〉等、パートナーに関する4つの項目が入っていた。平均点の低い項目は、〈妊娠を希望する場合、現在の心臓の状態で、不妊治療ができるかを知っている〉〈自分の心疾患に合った安全な性行為を知っている〉〈妊娠した際の利用できる社会制度を知っている〉等の項目であった。自由記載欄には28.9%が記載しており、〈不安〉〈心配〉〈悩む〉〈困っている〉〈知りたい〉等の言葉が入った長文であった。【考察】PCCに関する相談をする環境は少ない。また、CHDの疾患は多岐に渡り、疾患名のみでは病態の把握や患者に合ったPCCは困難である。まずは自分の病気、それに関するPCCの患者の知識を確認し、正しい情報を提供する必要がある。