The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Poster Session

術後遠隔期・合併症・発達

Poster Session(III-P01-1)

Sat. Jul 13, 2024 9:00 AM - 10:00 AM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:岡 秀治(旭川医科大学 小児科学講座)

[III-P01-1-03] A 19-year-old female with focal nodular hyperplasia who underwent Fontan surgery and had decreased GGT with ursodeoxycholic acid.

田中 裕治 (鹿児島医療センター小児科)

Keywords:フォンタン, FALD, 心室頻拍

(症例)19歳女性(病名)DORV, superior-inferior heart, hypoplastic RV, CoA(経過)生後1ヶ月で大動脈弓形成、肺動脈絞扼手術。1歳グレン手術、D-K-S吻合、3歳TCPC手術を実施。12歳時に心拍110程度の持続性心室頻拍が出現しカルベジロール内服開始したが徐々に増悪した。14歳、症状は軽い動悸と易疲労性のみでCVPも11-12mmHgと不変ながら、PVCは総心拍の38%と増加、同時期よりγGTPが100を超えるようになり、腹部エコーにて肝臓に不均一高エコーの腫瘤を認めた。べラパミル追加するもVTは軽快せず、γGTPは徐々に上昇、17歳でカテーテルアブレーション実施しVT消失した。しかし18歳になりAST 75、ALT 88、γGTP 604まで上昇し、造影CTで肝臓に多数腫瘤あり、肝EOB-MRIにて限局性結節性過形成(FNH)の診断となった。肝臓内科と協議の上、ウルソ内服を150mgから開始、600mgまで増量し、AST 43、ALT 40、γGTPも200台まで低下、現在は肝腫瘍のサイズ、性状に変化なく落ち着いている。(考察)肝合併症は頻脈性不整脈と有意に関係しているとされ、今症例でもVTが顕在化する時期に一致してγGTPの増加が認められた。FALDの原因は不明ながら、不整脈などのfailing fontanの懸念に対しては早めの対策が望まれる。現在はFNHと診断しウルソ内服でγGTPは低下しているが、今後、肝硬変、肝細胞癌のモニタリングが必要である。