[III-P02-1-09] Examination of cases undergoing Additional BDG surgery
Keywords:先天性心疾患, グレン手術, Additional BDG
【背景】機能的単心室症の最終的姑息術はフォンタン手術である。しかしTCPC成立が困難な患者に対してはフォンタン手術を行わず、Additional BDG(心室-肺動脈への順行性血流を維持したBDG)を選択することがある。【目的】2004年から当院でadditional BDGを選択した患者の経過について検討した。【結果】対象患者は12症例(男4 女8)。5症例のAspleniaを含む、すべて右心系単心室症。観察期間はBDG施行後中央値12年(2-16年)。Additional BDG選択の理由は、PVO合併4例、hypo plastic PA(PAI<100)2例、心機能不全2例、腎機能障害合併2例、TCPCを希望されない2例だった。5年生存率は92.6% 10年生存率は72.5%でPVO合併2例、心不全合併1例、心不全・チアノーゼ性多臓器不全の1例を失った。酸素化維持・改善を目的に、4例に対してPAB/PAVに対してバルーン拡張を、5例に対してVV shunt塞栓を行った(複数回症例を含む)。全14回のカテーテル治療前後でSpO2はそれぞれ中央値76%→81%に上昇を得た(p=0.004)。12例中5例(42%)は低酸素血症でBDG take downを施行した(PAB adjustment;2、BTS;2、RV-PA conduit;1)。うち2例はPVO合併例だった。take down回避率は5年89%、 10年74%、 15年30%だった。take downを施行し、カテーテル検査を行った2症例のSaO2経過はそれぞれ72→78%,67→78%に上昇を得た。また、観察期間中PAVFの発症を1例に認めたが、take down後軽減傾向である。【まとめ】PVO合併症例は予後が厳しいと言わざるを得ないが、Additional BDGはTCPC選択が困難な症例に対してBDG後しばらくの間は安定した循環を期待できる手法である。一方、成長とともにSpO2低下が顕在化しtake downを余儀なくされる症例を認め、take downしてもチアノーゼとは対峙せざるをえず、今後の課題である。