[III-P02-3-07] Impact of complexity of congenital heart disease (or CHD) and mental retardation on social independence in ACHD patients
Keywords:成人先天性心疾患, 社会的自立, 精神発達遅滞
【背景】成人先天性心疾患(ACHD)患者は年々増加しており、患者の社会的自立が問題視されてくるようになった。この社会的自立においてCHDの重症度や精神発達遅滞(MR)が影響することが考えられる。【目的】ACHD患者のCHD重症度とMRが社会的背景に与える影響について検討した。【方法】当院小児循環器科で診療を継続しているACHDの患者78名 (年齢中央値 20歳 (15歳 - 73歳)、男性 32名 (41%))を対象とし、simple CHD(ASD、VSD、PDA、simple CoA)とcomplex CHD、およびMRあり、なしの2群に分けて就労および通学や精神科受診、妊娠・出産状況などを比較した。【結果】Complex CHD群はSimple CHD群に比して、性別 (男性16名 vs 16名, p=0.85 )、染色体異常 ( 9名 vs 9名, p=0.90 )、チアノーゼ残存 (4名 vs 3名, p=0.74 )に有意差はなく、内服治療の有無( 22名 vs 4名, p<0.05)では有意に多かった。また、就労または通学(20名 vs 23名 , p=0.85)、精神科受診 (5名 vs 6名 , p=0.67)、妊娠・出産 (女性患者 3名 vs 1名 , p=0.33)に有意差はなかった。一方でMRあり群はMRなし群に比して内服治療の有無 ( 3名 vs 24名, p=0.21)、就労および通学 (3名 vs 40名 , p=0.82)、妊娠・出産 (0名 vs 4名 , p=0.59)に有意差はなかったが、精神科受診 (3名 vs 8名 , p=0.002)は有意に多かった。 【結語】 ACHD患者における社会的自立の背景に関与する因子を検討した。CHDの重症度やMRの有無によって就労状況や妊娠・出産に関して有意差は認められなかったが、精神科受診はMR群で多かった。【結語】ACHD患者における社会的自立の背景に関与する因子を検討した。CHDの重症度やMRの有無によって就労状況や妊娠・出産に関して有意差は認められなかった。