The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster Session

肺循環・肺高血圧・呼吸器疾患

Poster Session(III-P03-2)

Sat. Jul 13, 2024 11:00 AM - 12:00 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:土井 拓(どいキッズクリニック)

[III-P03-2-04] Clinical Characteristics of Airway Lesions and Congenital Heart Disease

野村 羊示1, 今西 梨菜1, 太田 隆徳1, 伊藤 諒一1, 田中 優1, 大島 康徳1, 鬼頭 真知子1, 今井 祐喜1, 河井 悟1, 安田 和志1, 村山 弘臣2 (1.あいち小児保健医療総合センター 循環器科, 2.あいち小児保健医療総合センター 心臓血管外科)

Keywords:気道狭窄, 先天性心疾患, 染色体異常

【背景】先天性心疾患では、上気道や気管の気道病変を合併することがあり、心疾患の手術時期や管理、予後に影響を与えることがある。
【目的】気道病変を合併した先天性心疾患ついて、気道および心疾患の診断、手術時期、予後などの臨床像を明らかにする。
【対象と方法】2011年1月から2024年1月までに当院で治療を行なった先天性心疾患で、直視下、気管支鏡、造影CTにより喉頭、気管、気管支に軟化または狭窄がみられた症例を対象とした。大動脈弓修復術後の気管支狭窄例は除外した。気管切開群(A群)と非気管切開群(B群)について、その臨床的特徴を診療録より後方視的に検討した。結果は中央値(範囲)で示した。
【結果】A群は18例、B群は44例だった。A群の気管切開時の日齢は202(48-2966)日だった。性別、出生週数、出生体重、姑息術(肺動脈絞扼術または体肺動脈短絡術)の施行日齢、姑息術に先行した気道診断、食道閉鎖の合併に有意差はなかった。気道病変の診断日齢は、A群が83(0-389)日、B群が59(0-892)日で有意差はなかった。染色体異常や多発奇形はA群16例(89%)、B群23例(52%)とA群で有意に多かった(p<0.01)。死亡はA群4例(22%)、B群1例(2.2%)とA群で有意に多かった(p<0.02)。A群では動脈管結紮術2例、無治療の1例を除いた15例全例で、初回手術は姑息術(肺動脈絞扼術13例、体肺動脈短絡術2例)が行われていた。単心室はA群4例(22%), B群5例(11%)で有意差はなく、A群の1例はFontan手術まで到達も他3例は姑息術に留まり、B群は3例がFontan手術待機中だった。気管の手術目的による他院への転院はA群、B群ともに3例だった。
【結論】A群には染色体異常/多発奇形が多く、初回の心臓手術は全例が姑息術で死亡率が高かった。