The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Poster Session

自立支援・継続看護・成人期移行支援

Poster Session(III-P03-5)

Sat. Jul 13, 2024 11:00 AM - 11:50 AM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:仁尾 かおり(大阪公立大学大学院看護学研究科)

[III-P03-5-07] A Study of Developmental Support Interventions for CHD in Home-Visit Nursing

田原 啓子 (島根県立大学 看護栄養学部 看護学科)

Keywords:乳幼児期のCHD, 発達支援介入, モンテッソーリ

【背景】先天性心疾患(CHD)は、外科的手法、および周術期管理の改善等により、生存率が大幅に改善されている。しかし、CHD生存者の過半数がある程度の神経発達遅延に直面しているにもかかわらず、乳児およびCHDの小児における発達支援介入の有効性に関する研究は不足していると報告されている。そこで、在宅における発達支援介入の参考にモンテッソーリの現場を視察しプログラム開発の検討を行ったので報告する。【目的】訪問看護師が実践可能な発達支援介入のプログラム開発における根拠を明確にする【方法】1)聖イリナ・モンテソーリスクール子どもの家への視察、既存の書籍を参考に乳幼児期のCHD児が実践可能な介入プログラムを検討する。2)CHD児の母親が経験する育児を考慮したプログラムを作成する。3)プログラム効果の考察を行う。【結果】視察では、毎日の生活の積み重ねを通して、自立と思いやりの心を育み、よりよい社会を築く人となるよう全人格的発達を目指し、生活の中で起こるお互いの感情の交流とコミュニケーションを大切にした教育を実践していた。モンテッソーリでは、活動のことを「お仕事」と呼び、児の日常生活動作から介入方法を検討することが可能と考えられた。例えば、キッチンでコップに水を注ぐなどの「お仕事」では、児の成長に応じたコップと水の入ったボトル、お盆を準備して、コップに水を注ぐ。このような食事の際に繰り返す動作は日常で実践する機会も多い。訪問看護の際に経験することで日常に取り入れやすいと考えられた。【考察】「遊び」や「リハビリ」の様な発達支援を行うのではなく、生活の積み重ねの中にある「家事」の動作に発達支援介入を取り入れることが日常的に取り組みやすく活用が容易と考えられる。【結論】既存の「お仕事」の中より、心臓に負担が少ない活動を抽出することで新たな発達支援介入が検討できることが期待される。