The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

Session information

General Symposium

Toward the development of Evidence Based Sport Policy based on physical education, sports and health science

Tue. Sep 7, 2021 10:30 AM - 12:30 PM Room 1 (Zoom)

Chair: Yasuko Kudo (Daito Bunka University), Hiroshi Mizukami (Nihon University)

ちょうど10年前、本学会の本部企画シンポジウムのテーマは「日本体育学会の中・長期戦略:政策提言に向けた学会の構造改革」(第62回大会:鹿屋体育大学)であった。その後、このテーマは本学会の重要な課題となっていく。背景には体育・スポーツ・健康科学の専門分化の加速があった。専門領域別の独立学会化と独立ジャーナル化が相次ぐ。研究はより細部化し分析は精緻化する。 個々の専門研究は飛躍的な進歩とスピード感で成果を上げ続けた。しかしながら、専門のタコツボ化と専門間の断絶は緩やかにすすんだ。気づけば研究成果は体育・スポーツ・健康科学の「社会還元」という目的からも乖離しつつあった。
こうした状況の中、本学会は専門領域間の「橋渡し」と応用研究への「問い直し」へ向けた構造改革をすすめる。第71回大会から専門領域枠を縮小化し、5つの応用部会のシンポジウムテーマ別に研究発表枠が設けられた。10年前に提唱された中・長期戦略(構造改革)は具現化しつつある。加えて重要視されたのは、体育・スポーツ・健康に係る政策立案・評価過程への組織的参画(Evidence-based Sports Policy=EBSP)であった。2020年3月政策検討・諮問委員会は「日本体育学会における日常的なEvidence Based Sport Policy(EBSP)蓄積に向けた仕組みづくりに関する提言」を発表した。本提言では政策エビデンスを「つくる」「つかう」「つたえる」という3つの局面から想定される学会の構造改革プランが描かれている。しかしながら、このプランの背後には数多くの困難が待ち受けている。本シンポジウムでは、こうした困難を共有し、体育・スポーツ・健康科学の「社会還元」という目的を果たすためのEBSP開発の道筋を提示したい。

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