日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題A】健康増進につながる体⼒・運動の在り方をいかに考えるか

健康福祉研究部会【課題A】口頭発表①

2021年9月7日(火) 13:30 〜 14:40 会場18 (Zoom)

座長:大塚 隆(東海大学)

13:45 〜 14:05

[健康福祉-A-02] メディカルフィットネスにおける利用者のロコモ度と性格特性の関連の検討

*高士 真奈1、武市 寿子3、梅本 安則1,2、上條 義一郎4、指宿 立5、川端 浩一6、中山 亜未7、三井 利仁8,1、田島 文博1,2 (1. 和歌山県立医科大学げんき開発研究所、2. 和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座、3. 和歌山県立紀伊コスモス支援学校、4. 濁協医科大学埼玉医療センターリハビリテーション科、5. 医療法人温和会 明野中央病院リハビリテーション科、6. 宝塚医療大学理学療法学科、7. 大阪体育大学、8. 日本福祉大学スポーツ科学部)

日本整形外科学会は運動器障害による移動機能が低下した状態で要介護や寝たきりになる、又はそのリスクが高い状態をロコモティブシンドローム(以下:ロコモ)と提唱している。ロコモの予防には、日常生活での運動習慣とそれを実行するための行動変容が重要である。昨今、運営形態は様々だが医療機関が運営し、医療の要素を取り入れたスポーツ施設「メディカルフィットネス(以下M F)」が登場しつつあり(山下ら、2017)、その利用はロコモ予防に有用だと考えられる。一方、様々な医療現場において、生活習慣病の行動変容の介入として「性格特性」の活用が行われ、疾患予防と性格特性の関連性が示されているが、ロコモとの関連性は明らかになっていない。そこで、MFとして運営している本研究所のトレーニングルーム利用者に対し、身体状態、性格特性、ロコモ度の実態を調査し、ロコモと性格特性の関連性を検討した。対象は研究所の利用者80名(20歳以上;平均年齢65.3歳;男/女=34/46)。調査期間は2019年4月から5月の1ヶ月とした。対象者には個人特性や社会的背景を調査するフェイスシート、性格特性心理検査(EPQ-R)、体組成測定(InBody770)、ロコモ度テストを行った(ロコモ25・立ち上がりテスト・2ステップテスト)。ロコモ度テストの結果及び測定項目の数値を従属変数とし、説明変数を性格特性、体組成データの数値を説明変数とし分析を行なった。結果、ロコモ該当有無と年齢において有意差が認められた。次に対象者を利用状況や社会的背景において群分けを行い、それぞれの測定項目の数値と分析をかけたところ、有意差が認められる項目があった。M F施設における利用者の実態を明らかにし、個人特性を考慮した効果的な運動指導が必要である。