日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育科教育学 ポスター発表

[11 教ーポー09] 学校体育におけるタグラグビーの教材設定に関する検討

〇廣瀬 勝弘1、黒原 貴仁2、梶山 俊仁3、梶原 宏之4 (1.京都産業大学 、2.京都女子大学 、3.朝日大学、4.山梨学院大学)

ボールゲーム系領域ゴール型において、現行中学校学習指導要領解説では、陣取りゲームの取り扱い(タグラグビー)が初めて可能となった(文科省、2017)。加えて、小学校-中学校-高校の12年間の学びの一貫性の考慮が必須要件となったため、体育授業でタグラグビーは容易に取り組むことができると考えられる。ところが、タグラグビーを扱う先行研究(実践研究)は数多く存在しない。その主たる理由は、陣取りゲームであるタグラグビーの授業づくりの難しさであるといえる。ゴール型のゲーム場面では、攻防が対峙する情況の違いから派生する〈攻め方と守り方の差異〉が存在する。それは、中盤を有するゴールを目ざすタイプ(例:サッカー等)と、攻防が分離し相手と向きあい陣地を取り合うタイプ(例:タグラグビー等)の2つの違いである。この2つの差異化に加え、タグラグビーからラグビーに発展する過程では、守り方の手段に包含される身体接触(コンタクト)の導入過程に関する難しさもあげられる。そこで、本研究では、〈12年間の陣取りゲームの学習〉を目標としながら、先行する実践研究等を下敷きにしてタグラグビーのゲーム教材配列を行い、その内容に関する検討を行うことを目的とする。検討に関しては、タグラグビーからラグビーへの円滑な繋ぎに関する視点及び身体接触(コンタクト)の導入過程を含むこととする。検討手順は、これまでの先行研究の確認を通して、ゲーム教材設定における課題の抽出を行い、ゲーム教材の仮配列を行う。その後、タグラグビーの授業実践を継続的に取り組む小学校教師・中学校教師に対して、仮配列を行ったゲーム教材に関する実践上の課題についてヒアリング調査を実施する。上記過程にしたがって、課題抽出及び教材配列の改善点に関する整理を行い、授業実践を通した検証のための基礎資料としたい。