[07 発-ポー12] BTT法による子ども期身長データを用いた日本人の発育予測の検討
【緒言】本研究ではBTT法(Bock、1994)による身長発育モデルにおける日本人用構造モデルパラメータ(SPJ)を開発し、子ども期身長データを用いた発育予測の可能性を検討した。【方法】体育系学部に所属する大学生男子1507名、女子1309名を対象に6歳から18歳までの身長データに対しBTT法を用いSPJの推定母集団平均(EPM)を算出した。また18歳身長値と最終予測身長(PAS)、思春期急増期開始年齢(ATO)、最大発育速度年齢(APHV)から日本人用最終SP(FSPJ)を算出した。DSPとFSPJを用い子ども期身長データ5年間分(6-10歳)から12年間分(6-17歳)を用いた場合のPAS、ATO、APHVを求め予測の誤差を検討した。【結果と考察】PASは6-17歳までの12年間データを用いたDSP-D12では、男174.9cm、女161.0cm、6-10歳までのデータを用いたDSP-D5では、男179.8cm、女162.8cm、FSPJ-D12では、男174.2cm、女161.0cm、FSPJ-D5では、男子174.1cm、女子160.9cmとなりFSPJでは少ないデータでも推計の精度が著しく高くなった。ATOはFSPJ-D12では、男9.2歳、女8.0歳、FSPJ-D7では、男子9.2(D12とD7の推計の誤差0.4)歳、女7.9(0.3)歳、FSPJ-D5では、男子9.2(0.9)歳、女7.9(0.5)歳であった。APHVは、FSPJ-D12では、男12.2歳(0.7)、女10.7(0.3)歳、 FSPJ-D7では男子12.2(0.6)歳、女10.6(0.4)歳、FSPJ-D5では、男子12.2(0.9)歳、女10.6(0.6)となり、6歳からの7年間のデータがあると推計標準誤差も小さくATO、APHVなどの発育局面の推計が可能であった。