The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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専門領域別 » Test and Measurement

測定評価 ポスター発表

[08 測ーポー15] ゴルフのパッティングスキルの評価に関する基礎的研究

ターゲットに対するパフォーマンスの誤差の検討

〇Shogo Miyazaki1, Toshiki Tachi1 (1.Shizuoka Sangyo Univ.)

ゴルフの総合的なパフォーマンスは、打数によって評価できる。ゴルフには多くのクラブがあるが、その中でパッティングには、プロでもトータルの打数の三分の一程度は費やす。またパッティングは、他のクラブのショットに比べて、距離や方向などの正確性や再現性が高い水準で要求される。そこで本研究では、ゴルフのパッティングにおけるパフォーマンスの誤差から、パッティングスキルの評価に関する基礎的知見を得ることを目的とした。
パッティング練習用のマットを敷いたプラットフォーム上で、ターゲットを狙ってパッティングを行わせた。その際、距離の異なるターゲットを3条件(1m、3m、5m)設定した。各条件でターゲットを狙って10球打ち、ターゲットに対する前後(進行)方向および左右方向の距離の誤差を測定した。様々なスキルレベルの被験者を測定して、ゴルフのアベレージスコアによって上級者群・中級者群・初心者群に分類した。
その結果、上級者群は中級者群・初心者群よりもターゲットに対する前後・左右方向の距離の誤差は小さかった。また初心者群の距離の誤差は前後・左右方向のばらつきが最も大きかった。距離の条件が遠くなると、いずれの群においても距離のばらつきは大きくなったが、その変化は上級者群の方が小さかった。ターゲットの距離が短い条件では、スキルレベルによるパフォーマンスの差は顕著にみられないが、距離が遠い条件ではその差が明らかであった。これは、いわゆる距離感が上級者の方が優れていることの現れである。この距離感には、力のグレーディングの正確性が影響を与えていると考えられた。距離の正確性には、物理的にはパターのヘッドスピードや打点・フェース角度が関係しているため、これらの要因間の関係性について検討する必要がある。