[09 方ーポー05] 水泳有浮力ブイ装着に伴う浮力・浮心重心間距離の変化および泳速度と血中乳酸濃度の関係
【目的】本研究では、有浮力ブイ(BB)装着が水中水平姿勢の浮心および重心位置と泳パフォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。
【方法】被検者は大学男子競泳選手13名とした。実験には5N・10N・15NのBBを使用し、骨盤から下肢に着装させた。身体重心位置の測定は、陸上での仰臥位上肢挙上姿勢にて行った。浮力・浮心重心間距離の測定では、非装着時と3つのBB装着時にて蹴伸び姿勢による完全水没下で行った。被験者は口にスノーケルをくわえ、最大呼気と吸気を行うように指示し、換気量の変化と手部および足部の鉛直方向の力との関係から、換気量と浮力・浮心重心間距離の関係を調べた。換気量、浮力および浮心重心間距離は呼吸3周期分の値の平均値とし、中性浮力時の浮心重心間距離を算出した。泳速度と血中乳酸濃度の関係を求めるために、200mを4回行う漸増速度泳テストを実施した。泳速度の設定は、200m自己ベスト記録の平均泳速度を基準として、1から3回目は80から90%速度とし、4回目は最大努力とした。血中乳酸濃度の測定において、1から3回目は試技1分後、4回目は1分後から2分おきに最大値が確認されるまで行った。
【結果および考察】BBの浮力の増加に伴い、浮心重心間距離が有意に短縮することが判明した。それゆえ、BBを装着することで泳姿勢がより水平に保持しやすくなり、前方投影面積と密接な関係にある圧力抵抗を軽減させることが示唆された。泳速度と血中乳酸濃度との関係では、BB装着時は、練習水着着用時よりも泳速度に対して高い血中乳酸値を示した。また、最大努力時の泳速度も、BB装着時では有意な低値を示した。この原因として、BB装着により前方投影面積が増大することで抵抗が大きくなったこと、さらには選手の感想からストローク中に手がブイに当たり泳ぎづらくなることといった理由が考えられた。
【方法】被検者は大学男子競泳選手13名とした。実験には5N・10N・15NのBBを使用し、骨盤から下肢に着装させた。身体重心位置の測定は、陸上での仰臥位上肢挙上姿勢にて行った。浮力・浮心重心間距離の測定では、非装着時と3つのBB装着時にて蹴伸び姿勢による完全水没下で行った。被験者は口にスノーケルをくわえ、最大呼気と吸気を行うように指示し、換気量の変化と手部および足部の鉛直方向の力との関係から、換気量と浮力・浮心重心間距離の関係を調べた。換気量、浮力および浮心重心間距離は呼吸3周期分の値の平均値とし、中性浮力時の浮心重心間距離を算出した。泳速度と血中乳酸濃度の関係を求めるために、200mを4回行う漸増速度泳テストを実施した。泳速度の設定は、200m自己ベスト記録の平均泳速度を基準として、1から3回目は80から90%速度とし、4回目は最大努力とした。血中乳酸濃度の測定において、1から3回目は試技1分後、4回目は1分後から2分おきに最大値が確認されるまで行った。
【結果および考察】BBの浮力の増加に伴い、浮心重心間距離が有意に短縮することが判明した。それゆえ、BBを装着することで泳姿勢がより水平に保持しやすくなり、前方投影面積と密接な関係にある圧力抵抗を軽減させることが示唆された。泳速度と血中乳酸濃度との関係では、BB装着時は、練習水着着用時よりも泳速度に対して高い血中乳酸値を示した。また、最大努力時の泳速度も、BB装着時では有意な低値を示した。この原因として、BB装着により前方投影面積が増大することで抵抗が大きくなったこと、さらには選手の感想からストローク中に手がブイに当たり泳ぎづらくなることといった理由が考えられた。