[09 方ーポー47] ゆか運動における〈後方宙返り1回ひねり〉の動感促発に関する発生運動学的考察
体操競技のトレーニング現場では、選手や学習者たちは新しい技を習得するために多くの練習段階を経ることになる。選手や学習者は形成位相を経て、その技の基礎技能や基礎技術を習得することによって、新しい技を習得していく。動感を捉えることができなかった段階から、形成位相を経て形態発生にいたる、これは運動学習の魅力といえるだろう。また、体操競技の技は一度できたら技の完成、ではなく、わざの出来栄えをよりよくし、一つの技を追求していくことも魅力の一つといえるだろう。
本研究で取り扱う〈後方宙返り1回ひねり〉は、「身体左右軸に空中で後方に1回転をし、空中局面において身体長体軸1回ひねりを融合する」という運動経過をもっている。この技における空中のひねり動作は、「身体が空中に浮き、左右軸後方回転している間に身体の長体軸回転運動を融合する動作」である。この技の習得を試みる実施者は、左右軸後方回転中における定位感が反転することにより、どのように動けばよいかが分からなくなることがある。空中でのひねり動作は、〈宙返りひねり動作〉を習得しようとする者にとっての壁となってくる。
本研究は、<後方宙返り1回ひねり>の技の成功に至るまでの動感促発過程を考察するものである。そこでは、金子の発生運動学的研究立場をとり、発生分析における促発分析を通し、考察を進めていくこととなる。本研究では、筆者が<後方宙返り1回ひねり>の習得を目指す学習者に対し行った、動感促発指導の事例を示す。そこでは、筆者が学習者の運動を観察分析し、借問分析によって学習者の動感を能動的地平へと引き出す。それにより、<後方宙返り1回ひねり>の形態発生までの道筋を考察していく。
本研究の目的は、<後方宙返り1回ひねり>の促発過程を考察することにより、空中でのひねりの習得に悩む選手や指導者に有益となる知見を現場に還元することである。
本研究で取り扱う〈後方宙返り1回ひねり〉は、「身体左右軸に空中で後方に1回転をし、空中局面において身体長体軸1回ひねりを融合する」という運動経過をもっている。この技における空中のひねり動作は、「身体が空中に浮き、左右軸後方回転している間に身体の長体軸回転運動を融合する動作」である。この技の習得を試みる実施者は、左右軸後方回転中における定位感が反転することにより、どのように動けばよいかが分からなくなることがある。空中でのひねり動作は、〈宙返りひねり動作〉を習得しようとする者にとっての壁となってくる。
本研究は、<後方宙返り1回ひねり>の技の成功に至るまでの動感促発過程を考察するものである。そこでは、金子の発生運動学的研究立場をとり、発生分析における促発分析を通し、考察を進めていくこととなる。本研究では、筆者が<後方宙返り1回ひねり>の習得を目指す学習者に対し行った、動感促発指導の事例を示す。そこでは、筆者が学習者の運動を観察分析し、借問分析によって学習者の動感を能動的地平へと引き出す。それにより、<後方宙返り1回ひねり>の形態発生までの道筋を考察していく。
本研究の目的は、<後方宙返り1回ひねり>の促発過程を考察することにより、空中でのひねりの習得に悩む選手や指導者に有益となる知見を現場に還元することである。