2:00 PM - 2:20 PM
[学校保健体育-C-07] 全国の中学校ダンス授業における指導の現状と課題
令和2年度スポーツ庁武道等指導充実・資質向上支援事業「ダンス指導成果の検証」調査より
平成24年度から中学校第1学年及び第2学年で、ダンス領域が完全必修となり、令和2年度で9年目を迎えた。令和3年度からの新学習指導要領の完全実施が間近に迫る中、今一度、全国のダンス授業の実施状況を調査し、多角的観点から成果と課題、またその解決方策を検討した。
調査は、全都道府県の中学校3000校を無作為抽出し、無記名アンケートを送付した。実施されているダンス授業における指導法や指導に関する意識、指導内容等について、1484名から回答を得た。
分析の結果、ダンスを踊ること自体に苦手意識を持っている教員が依然として多く、ダンス授業の指導に対する不安も8割を超える教員が「ある」と答えていた。教員自身にダンス経験がないことや示範技能が不安要素の主な原因であった。ダンス授業のクラス編成は、男女共習での実施が60%に留まっていた。授業で採択されているダンス種目については、いずれの学年においても、「現代的なリズムのダンス」が最も多く、続いて「創作ダンス」「フォークダンス」の順となった。「現代的なリズムのダンス」の授業内容は、「振付のあるダンスを踊る」という回答が最も多く、「リズムに乗り自由に踊る」活動の実施は少なかった。また、「振付動画」の視聴覚教材の活用頻度が高いことも明らかとなった。また「創作ダンス」についても、「即興的に表現する」の実施率が低い状況であった。
以上の結果から、中学校でのダンス授業の実施に際し、示範技能を柱に未だ現職教員の不安が大きいこと、また、「創作ダンス」や「現代的なリズムのダンス」の指導については、指導内容に偏りがあることが判明した。未だ男女共習授業に対して抵抗がある教員が存在する可能性も示唆され、教員側のダンス授業に係る先入観を取り払い、学習指導要領の内容に即した指導方法や教材を教員に提供する必要性が示唆された。
調査は、全都道府県の中学校3000校を無作為抽出し、無記名アンケートを送付した。実施されているダンス授業における指導法や指導に関する意識、指導内容等について、1484名から回答を得た。
分析の結果、ダンスを踊ること自体に苦手意識を持っている教員が依然として多く、ダンス授業の指導に対する不安も8割を超える教員が「ある」と答えていた。教員自身にダンス経験がないことや示範技能が不安要素の主な原因であった。ダンス授業のクラス編成は、男女共習での実施が60%に留まっていた。授業で採択されているダンス種目については、いずれの学年においても、「現代的なリズムのダンス」が最も多く、続いて「創作ダンス」「フォークダンス」の順となった。「現代的なリズムのダンス」の授業内容は、「振付のあるダンスを踊る」という回答が最も多く、「リズムに乗り自由に踊る」活動の実施は少なかった。また、「振付動画」の視聴覚教材の活用頻度が高いことも明らかとなった。また「創作ダンス」についても、「即興的に表現する」の実施率が低い状況であった。
以上の結果から、中学校でのダンス授業の実施に際し、示範技能を柱に未だ現職教員の不安が大きいこと、また、「創作ダンス」や「現代的なリズムのダンス」の指導については、指導内容に偏りがあることが判明した。未だ男女共習授業に対して抵抗がある教員が存在する可能性も示唆され、教員側のダンス授業に係る先入観を取り払い、学習指導要領の内容に即した指導方法や教材を教員に提供する必要性が示唆された。