The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

Presentation information

Oral (Theme)

学校保健体育研究部会 » 【課題C】体育・スポーツ健康科学は学校保健体育の進展にいかに貢献できるか

学校保健体育研究部会【課題C】口頭発表③

Wed. Sep 8, 2021 1:45 PM - 3:10 PM Room 12 (Zoom)

Chair: Yu Kashiwagi (Senshu University)

1:45 PM - 2:05 PM

[学校保健体育-C-11] 「跳ぶ」能力を育む教科横断型学習を支援する保育者・教育者養成に向けた取り組み

*Junko Ishizawa1, Asami Ohnuki1, Genki Shiihashi1, Reiko Sasaki2, Rumi Haraguchi3, Noriko Nara4 (1. Shirayuri University, 2. Keio University, 3. Tokyo Gakugei University, 4. Jissen Women's University)

子どもの運動能力を高めるためには、幼児期から体を動かす経験やそれぞれの子どもに合わせた支援が求められる。適切な支援を行うためには、保育者・教育者自身が、運動に関する身体構造の仕組みや動作時のポイント等について深い理解をする必要がある。この深い理解は、理科の領域における身体構造や物体の動きの学びと体育科での学びが有機的に結びつけられることにより促進されると考えられる。しかし、多くの保育者・教育者養成課程では、この結びつきについて学ぶ機会が少ないことが予想される。
そこで、本研究では私立女子大学の保育者・教育者養成課程に所属する学生を対象に、「跳ぶ」ことを題材として、主に体育科、理科、図画工作科を中心とした教科横断型の教育プログラムを立案・実施した。立案に当たっては、21世紀型スキルの向上への効果が期待されているSTEAM教育の要素を取り入れた。活動時の様子や振り返り等から、本プログラムに対する学生の学びや成果を検証した。
実施した教育プログラムの具体的な内容は次の通りである。①子どもの運動能力の現状・課題に関する講義と調べ学習、②立ち幅跳びの測定と映像確認、評価、③教科横断型の視点から理科・図画工作科等との関連についての講義と演習、④跳ぶ遊び・活動の調べ学習と実践。なお、立ち幅跳びの動作評価は日本体育協会・研究プロジェクトで作成された評価基準(佐々木、2010)を使用した。
学生は、①の活動を通して、子どもの運動に関する課題点を理解し、子どもが主体的に運動に取り組むための支援の視点を身につけた。②では跳ぶ動作のポイントを踏まえ、自分や他者の動きを客観的に評価できるようになった。③以降の結果については当日詳述する。このような教科横断型の教育プログラムは、跳ぶ動作への理解を深めるとともに、跳ぶ能力を高めるための支援ができる保育者・教育者の養成に有効であることが示唆された。