The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Theme)

競技スポーツ研究部会 » 【課題C】ハイパフォーマンススポーツ (トップレベルの競技スポーツ)におけるトレーニングをいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題C】口頭発表①

Wed. Sep 8, 2021 1:45 PM - 3:00 PM Room 15 (Zoom)

Chair: Takuro Higashiura (Asia University)

2:30 PM - 2:45 PM

[競技スポーツ-C-04] 黄体期及び卵胞期における短期間のクレアチン摂取が動脈スティフネスと無酸素性運動パフォーマンスに与える影響

*hikari Okubo1, Naoki Kikuchi1, Takanobu Okamoto1 (1. Nippon Sport Science University)

【背景】短期間のクレアチン摂取は動脈スティフネスを低下させることが報告されている。クレアチンは短時間・高強度運動時のパフォーマンス向上のために用いられるサプリメントであり、女性より男性において効果が認められている。しかし、女性の月経周期の変動にともなう短期間のクレアチン摂取が動脈スティフネスと無酸素性運動パフォーマンスに与える影響については明らかにされていない。【目的】本研究は、月経周期の変動にともなう短期間のクレアチン摂取が動脈スティフネスと無酸素性運動パフォーマンスに及ぼす影響について検討した。【方法】対象者は正常月経を有する健康な一般女性とし、黄体期及び卵胞期前期に1日20g(5g×4回)のクレアチンを7日間摂取した。なお、黄体期は基礎体温計により体温の上昇が確認された日、卵胞期は月経が確認された日からクレアチン摂取を開始し、摂取後には性ホルモン濃度を測定して月経周期を確認した。7日間のクレアチン摂取の前後に動脈スティフネスの指標として上腕―足首脈波伝播速度(baPWV)、無酸素性パワーの指標として垂直跳び及びウィンゲートテストを実施した。【結果】黄体期におけるbaPWVはクレアチン摂取前と比較してクレアチン摂取後において有意な変化は認められなかった。一方、卵胞期におけるbaPWVはクレアチン摂取前と比較してクレアチン摂取後において低下した。黄体期における垂直跳び、ウィンゲートテストによる最大パワー及び平均パワーはクレアチン摂取前と比較してクレアチン摂取後において有意な変化は認められなかった。一方、卵胞期における垂直跳び、ウィンゲートテストによる最大パワー及び平均パワーはクレアチン摂取前と比較してクレアチン摂取後において増加した。【結論】短期間のクレアチン摂取は卵胞期において動脈スティフネスを低下させ、無酸素性運動パフォーマンスを向上させる可能性が示唆された。