14:45 〜 15:00
[競技スポーツ-C-05] 大学生陸上中距離選手の高強度トレーニング直後の補食の摂取が翌日までの自覚的疲労度や血糖値の変化に及ぼす影響
【目的】高強度持久系運動後のリカバリーでは、速やかに糖質の補給をすることが重要とされている。しかし、スポーツの現場で日本人選手が好んで多く摂取する米飯を中心とした、糖質食品を摂取したときの実際のトレーニングに応用できるデータが不足している。そこで、本研究では、陸上中距離選手のトラックでのランニングトレーニング後の補食として、おにぎりと卵焼き、ハムを摂取することが翌日までの自覚的疲労度や血糖値に及ぼす影響を継続的に観察し、検証することを目的とした。
【方法】被験者は、大学生男子陸上中距離選手7名とし、高強度ランニングトレーニング後に補食を摂取する群と摂取しない群に分け、クロスオーバー試験を実施した。トレーニング前後の3日間は持続血糖測定器(Continuous Glucose Monitoring:CGM)を用いて血糖値の変動を観察し、食事調査も実施した。また、体調聞き取り調査アンケート、自覚的疲労度と空腹感アンケートは数時間おきに複数回実施した。
【結果】試験日当日のトレーニング直後の体調聞き取り調査アンケートにおいて、補食なし群と比較し補食あり群では、「体のだるさ」と「体の重さ」が有意に低値を示した(p<0.05)。また、試験日翌日の深夜から早朝にかけて1時間ごとに観察した血糖値において、補食あり群と比較し補食なし群では、有意に高値を示した時間があった(p=0.016、0.000、0.024)。
【結論】トレーニング後に米飯を中心とした補食を摂取することによって体の重さやだるさが軽減され、主観的な体の疲労感を軽減させる効果があることが示唆された。また、トレーニング後に補食を摂取しないことは、糖新生が促され、貯蔵グリコーゲンや筋たんぱくの分解が進み、疲労の回復が遅延する可能性が示唆された。
【方法】被験者は、大学生男子陸上中距離選手7名とし、高強度ランニングトレーニング後に補食を摂取する群と摂取しない群に分け、クロスオーバー試験を実施した。トレーニング前後の3日間は持続血糖測定器(Continuous Glucose Monitoring:CGM)を用いて血糖値の変動を観察し、食事調査も実施した。また、体調聞き取り調査アンケート、自覚的疲労度と空腹感アンケートは数時間おきに複数回実施した。
【結果】試験日当日のトレーニング直後の体調聞き取り調査アンケートにおいて、補食なし群と比較し補食あり群では、「体のだるさ」と「体の重さ」が有意に低値を示した(p<0.05)。また、試験日翌日の深夜から早朝にかけて1時間ごとに観察した血糖値において、補食あり群と比較し補食なし群では、有意に高値を示した時間があった(p=0.016、0.000、0.024)。
【結論】トレーニング後に米飯を中心とした補食を摂取することによって体の重さやだるさが軽減され、主観的な体の疲労感を軽減させる効果があることが示唆された。また、トレーニング後に補食を摂取しないことは、糖新生が促され、貯蔵グリコーゲンや筋たんぱくの分解が進み、疲労の回復が遅延する可能性が示唆された。