The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Theme)

競技スポーツ研究部会 » 【課題B】競技スポーツにおけるコーチ養成をいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題B】口頭発表②

Wed. Sep 8, 2021 9:00 AM - 9:50 AM Room 16 (Zoom)

Chair: Kiwamu Kotani (Ryutsu Keizai University)

9:20 AM - 9:35 AM

[競技スポーツ-B-06] 舞踊家におけるダンス指導が大学生ダンサーにもたらす効果

大学生ダンサーの意識に着目した事例研究

*Yuri Wakai1, Etsushi Yamamoto1, Jyunpei Ueda1 (1. Niigata University of Health and Welfare)

本研究では、舞踊家によるダンス指導が大学生ダンサーに対してどのような効果をもたらしたのかを、大学生へのインタビュー調査を通じて質的に明らかにすることを目的とする。対象者は、舞踊家によるダンス指導を受けた学生18名であり、2020年6月~8月までの3か月間の継続的な指導期間において、最終的には作品振付を目標とした実践を事例対象とした。

研究方法としては、舞踊家による指導期間の終了後、ダンス指導を受けた大学生ダンサーに対してインタビューを実施した。インタビュー後は逐語録を作成し、大学生ダンサーが舞踊家の指導を通して得た意識についてKJ法における「紙切れづくり」「グループ編成」の手順に従いながら分類した。その結果、「身体面に関すること」「心理面に関すること」「練習方法に関すること」「ダンスに対する考え方に関すること」に整理された。具体的には、「身体に関すること」については効果的な身体の動かし方や身体感覚など、客観的・主観的に双方からアプローチされた指導に関する項目があがり、「心理面に関すること」においては日々の練習に向上心と挑戦心を持ち続けることの重要性に関する項目があげられた。「練習方法に関すること」においては自分の動きと向き合い、常に課題を自覚していくための手法についての項目等があげられ、「ダンスに対する考え方に関すること」については、舞踊家自身がプロフェッショナルな現場で習得してきた実践知をもとに伝えた舞踊との向き合い方についての項目があげられていた。

今後は指導した舞踊家にインタビュー調査を実施し、今回明らかになった大学生ダンサーの意識と指導側の意識と照らし合わせ、質的研究によって舞踊家のダンス指導がもたらす効果について更に深めて明らかにしていく。結果の詳細は当日に発表する。