日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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競技スポーツ研究部会 » 【課題C】ハイパフォーマンススポーツ (トップレベルの競技スポーツ)におけるトレーニングをいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題C】口頭発表⑥

2021年9月8日(水) 13:45 〜 14:35 会場20 (Zoom)

座長:吉岡 利貢(環太平洋大学)

13:45 〜 14:00

[競技スポーツ-C-24] アルティメットのスモールサイドゲームにおける生理学的応答とGPSデータ

ピッチサイズの影響

*加治木 政伸1、山下 湧人1、松本 孝朗1 (1. 中京大学大学院スポーツ科学研究科)

アルティメットは、フライングディスクを使用するチームスポーツである。チームスポーツでは、体力・技術・戦術を総合的に強化するためにスモールサイドゲーム(以下、SSG)トレーニングがよく用いられるが、アルティメットのSSGに関する研究は不足している。本研究では、アルティメットのSSG中の運動強度を明らかにすることを目的とした。また、ピッチサイズが運動強度に及ぼす影響を検討した。9名の大学生男子アルティメット選手が、縦30 m×幅15 m(SSGS)と縦40 m×幅20 m(SSGL)の2種類のピッチにおいて、4分×4セット(セット間5分)のSSGを3対3で行った。その結果、心拍数と血中乳酸濃度に条件間の有意差はなく(P > 0.05)、SSG中の平均心拍数は170 ± 8 bpm、最大心拍数は184 ± 6 bpm、血中乳酸濃度は11.6 ± 4.7 mmol/Lであった。一方で、総移動距離、高強度ランの移動距離はSSGLの方がSSGSよりも有意に大きかったが(P < 0.05)、加速と減速の回数、ターンオーバーとエラーの回数はSSGSの方がSSGLよりも有意に多かった(P < 0.05)。アルティメットのSSGトレーニングは、身体的・生理学的に高い負荷をかけることができ、ピッチサイズを変更することで、走行距離、加・減速の回数、プレーの難易度を調節できる。