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[健康福祉-C-13] ASEANにおけるコロナ禍での発達障害児者の身体活動状況について<第1報>
ウェブアンケート調査結果をもとに
新型コロナの感染拡大は、地球規模で人の社会生活に大きく影響を及ぼし、それはASEANの発達障害児者においても同様である。我々は、JICAの助成支援を受けた、ASEAN障害者団体のアジア環太平洋障害者センター主催事業「コロナ禍におけるASEAN諸国の特別支援ニーズのある子どもの身体活動および健康促進のための家族支援」のための実態把握を目的に、Google Formを使ったウェブアンケート調査を行った。2021年2月〜3月にかけて、ASEANに所属する国のうち調査が実施できた6カ国の発達障害者団体を介し、本調査に協力を得た発達障害児者がいる家族597人を対象に、日本の新型コロナ感染拡大第2波緊急事態宣言下(2020年10月)に行った発達障害児者の身体活動状況調査項目を基に、コロナ禍における子どもの様子、家族のストレス状況、運動実施状況等について尋ねた。その結果、コロナ禍で子どもの生活リズムに変化があった者は86.6%(「大幅に変化があった」「少し変化があった」)で、従来ルーティンで行っていた活動ができなくなり家で過ごす時間が増えたと回答した家族が7割近くいた。また、子どもの様子の変化として、体重増加が最も多く(36.0%)、ついでこだわりが多くなったであった(32.2%)。そうした状況に対して家族の89.8%はストレスを感じており、そのストレッサーとして、COVID19への不安(62.0%)とその対策(55.2%)が多く、ついで子どもの対応であった(41.1%)。そして、コロナ禍での運動実施状況は国の事情によって異なるが、週2・3回以上運動している家族は約4割であり、その多くは散歩であった(70.0%)。また、運動実施の主体の多くは、家族であった(75.6%)。これらの結果を日本の調査結果と比較分析し、ASEANの発達障害児者の身体活動に求められる支援のあり方について検討した。