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[健康福祉-C-14] ASEANにおけるコロナ禍での発達障害児者の身体活動状況について<第2報>
インタビュー調査結果をもとに
新型コロナの感染拡大は、地球規模で人の社会生活に大きく影響を及ぼした。それはASEANにおける発達障害児者においても同様である。我々は、JICAの助成支援を受けた、ASEANの障害者団体であるアジア環太平洋障害者センター(APCD)主催の事業である、「コロナ禍におけるASEAN諸国の特別支援ニーズのある子どもの身体活動および健康促進のための家族支援」のための実態把握を目的に調査を実施した。すなわち、2021年3月中に、ASEANに所属する国のうち、本調査への協力を得た3カ国にある発達障害者団体を仲介して、主に障害児の親24人を対象にインタビュー調査を行った。主に、現在の国内の新型コロナの感染および対策状況について、コロナ禍における子どもの様子、家族のストレス状況、運動実施状況等について尋ねた。その結果、調査した国の多くで、子どもは家から外出できておらず、これまでできていた屋外での運動ができなくなったことで、ストレスが溜まり、体重が増えたり、情緒的に不安定になったり、家のなかでの問題行動が増えたことなどが主張されていた。そのなか、政府機関での支援がストップしていたり、障害児のいる家庭への十分な支援が行き届いていなかったりするなかで、多くは家族との活動が中心であることがわかった。そのため、子どもへの対応が、コロナ禍以前より、より一層、家族依存になっていることが窺えた。その一方で、家族が運動実施における十分な知識や技術がないため困っていること、このコロナ禍によって、失職する家庭が多く、オンライン運動活動を行うための経済的な困難さを抱えている様子が窺えた。これらの結果を、第1報の研究結果とともに、ASEANの発達障害児者の身体活動に求められる支援のあり方について検討した。