The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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生涯スポーツ研究部会 » 【課題B】スポーツの産業化は生涯スポーツ・人・地域社会といかに関連するか

Toward Our Well-Being: The Future of Lifetime-Sports and Society, Industry, Human Being

Wed. Sep 8, 2021 10:45 AM - 12:45 PM Room 5 (Zoom)

Chair: Tetsuya Matsuo (Rikkyo University), Yosuke Hayashi (Osaka Kyoiku University)
Designated Debater: Masami Sekine (Nippon Sport Science University)

12:05 PM - 12:45 PM

[生涯スポーツ-SB-3] Health, Science, and Industry

Health and Well-Being through a collaboration of industry-government-university

*Ryosuke Shigematsu1 (1. Chukyo University)

<演者略歴>
筑波大学大学院を修了後、筑波大学、長寿科学振興財団、三重大学を経て、中京大学スポーツ科学部に勤務。専門は「運動を通じた健康づくり」「傷害予防」「普及の科学」。
 本発表では消滅可能性都市と言われる地方公共団体において産官学が協働している様子を報告し、3者のこれからの在り方の一例を提示する。
 筆者が昨年まで所属していた三重大学は、中部電力株式会社と産学連携に関する包括協定を結んでいる。協定では三重県内の地域間格差是正をテーマの一つとしており、特に県南部の高齢化社会に適応する対策を講じている。尾鷲市と大台町は高齢率が高く、対策が進められていたことから、両市町と中部電力、筆者が協議を重ね、運動教室を2015年より定期開催するようになった。教室ではスクエアステップという楽しみながら実践できる種目を指導している。ボランティアリーダーが養成されるに連れて、自主活動が広がりつつある。
 このような取組を通じ、介護予防事業が促進している。中部電力としては地域貢献、そして大学としては教育研究の充実といった点に成果を得ている。自主活動が広がりつつあることから、生活範囲内での人的交流の場が増えてきている。さらに、そこに参加する人たちは身体的・精神的・社会的な効果を得ている。このような成果から、上述した内容は過疎・高齢化の進む地域における産官学の協働モデルの一つとして提案できよう。