日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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生涯スポーツ研究部会 » 【課題C】人生100年時代に向けていかに人々のスポーツ権を保障するか

生涯スポーツ研究部会【課題C】テーマ別シンポジウム/国民の運動・スポーツ参加の現状および問題点:国民のスポーツ権を保障するための施策立案に向けて

2021年9月8日(水) 15:30 〜 17:30 会場5 (Zoom)

コーディネーター:中野 貴博(中京大学)

16:10 〜 16:50

[生涯スポーツ-SC-2] 若年世代の運動・スポーツ参加の現状と施策立案に向けた論点

「スポーツライフ・データ」を手がかりに

*宮本 幸子1 (1. 笹川スポーツ財団)

<演者略歴>
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。株式会社ベネッセコーポレーション入社後、ベネッセ教育総合研究所、国内教育事業市場リサーチ等を経て、2016年より笹川スポーツ財団スポーツ政策研究所に所属。「スポーツライフ・データ」、保護者や小学校の調査等を担当。
本発表では、幼児から高校生までを「若年世代」とし、運動・スポーツ実施率の推移および現在の課題と対応する政策を扱います。若年世代に関しては、2008年に小学5年生・中学2年生を対象とした「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」が始まり、その結果は毎年メディアでも大きく取り上げられています。学術研究においても若年世代を対象としない領域は皆無に等しく、様々な知見が蓄積されています。今回のシンポジウムは複数年企画の初年度に位置づくものであり、個々の論点を掘り下げるのではなく、俯瞰的に現状と課題を整理することを目的とします。運動・スポーツ実施率に関しては、笹川スポーツ財団の「スポーツライフ・データ」の分析結果をご紹介します。「スポーツライフ・データ」は、10代は2001年から、4~9歳は2009年から、子どもと保護者を対象にほぼ隔年で実施している質問紙調査です。若年世代の運動・スポーツ実施状況を継続的に把握できるのが特徴です。本発表では運動・スポーツ実施率の推移や詳細のデータを提示するとともに、各年代の主な課題と対応する政策を概観し、今後の施策立案に必要な論点を考察したいと思います。