日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題B】認知機能の維持・改善に運動・スポーツはいかに貢献するか

健康福祉研究部会【課題B】テーマ別シンポジウム/認知機能改善のための身体活動の在り方

2021年9月8日(水) 10:45 〜 12:25 会場6 (Zoom)

コーディネーター:樋口 貴広(東京都立大学)、根本 みゆき(筑波大学附属病院)

10:45 〜 11:18

[健康福祉-SB-1] 高齢者の認知機能維持・向上に資する運動の役割

*兵頭 和樹1 (1. 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所)

<演者略歴>
筑波大学人間総合科学研究科体育科学専攻修了、博士(体育科学)
公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 研究員
加齢に伴い、判断速度が低下したり一度に覚えられる物事が少なくなったりと、脳の様々な認知機能は低下していく。このような認知機能の低下は、高齢者の自立した生活を阻害する要因となることから、年を重ねてもQOLを高めて前向きに生活していくためには認知機能の維持増進は重要である。多くの研究で、運動・身体活動が脳の構造・機能的な変化(脳の体積増加や脳部位同士のネットワーク向上など)を起こして、高齢期における認知機能の維持・向上に役立つことが報告されている。近年では、どういった運動・身体活動(種類や強度・期間など)がより効果的・効率的なのかという視点に着目した研究も増えている。本発表では、どのような運動・身体活動が認知機能の維持・向上につながるのかについてこれまでの知見をまとめつつ、コロナ禍で高齢者の身体活動量や社会的つながりの低下が問題視されている昨今において、本研究所が取り組んでいるオンラインを通して身体活動増進・コミュニティー作りを目指す取り組みを紹介する。