日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育心理学/口頭発表③

2021年9月9日(木) 15:20 〜 16:20 会場5 (Zoom)

座長:内田 遼介(流通科学大学)

15:20 〜 15:40

[03 心-口-07] 大学におけるゲーム分析の必要性について

体育会部員に対するアンケート実態調査

*早田 剛1、仙波 慎平1、嘉戸 洋1 (1. 環太平洋大学)

【背景】競技スポーツにおけるゲーム分析はプレーの種類、プレーを遂行したプレーヤー、ピッチの位置、生じた時間、その結果などが記録される。これらのデータはチームまたはプレーヤーがそれぞれのプレーをどのくらいうまくできたかを示すために分析される。更にスポーツアナリティクスは統計学を背景とした手法が用いられ、スポーツ統計とも呼ばれており、データサイエンスとも密接な関わりを持つ(谷岡、2020)。近年、これらのデータ分析はプロスポーツや代表チームには必須となっているが、大学体育会の実態については明らかではない。この実態を明らかにすることにより、今後のスポーツパフォーマンス向上に対するアプローチの仕方が明確となると考えられる。
【目的】本研究の目的は、体育会部員におけるゲーム分析の実態調査を行うことにより、スポーツパフォーマンス向上を検討することとした。
【方法】対象は、K大学体育会に所属する444名(内訳:男子サッカー部120名、男子バスケットボール部60名、男子ハンドボール部32名、女子ハンドボール部37名、ダンス部26名、女子硬式野球部11名、男子硬式野球部133名、女子柔道部25名)とした。実態調査はGoogle Formを用い、ゲーム分析に関するアンケートを実施した。
【結果】問「アナリストを知っていましたか」に対し、「知らなかった」が255名(57.4%)、「名前は聞いたことがあった」が136名(31.0%)、「役割を知っていた」53名(12.0%)であった。問「ゲーム分析の必要性はどう思いますか」の5件法(0点:不必要⇔5点:必要)の結果、高校では3.9±1.1点、大学では4.5±0.7点であった。
【考察】体育会の学生において、ゲーム分析の必要性は、高校と比較し大学の方が高かった。しかしながらアナリストの知識は少なく、役割や活用方法を提示していくことが必要と考察された。