The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Subdiscipline)

専門領域別 » Biomechanics

バイオメカニクス/口頭発表③

Thu. Sep 9, 2021 2:30 PM - 3:13 PM Room 6 (Zoom)

Chair: Kazumichi Ae (Ibaraki Prefectural University of Health Sciences)

2:45 PM - 2:58 PM

[05 バ-口-08] 卓球フォアハンドドライブの動力学的分析

*Yuta Asanuma1, Sekiya Koike2 (1. Graduate School, Univ. of Tsukuba, 2. Univ. of Tsukuba)

【背景・目的】卓球においてラケットスピードの向上は選手の競技パフォーマンスを向上させるための重要な課題の1つと言われている。卓球のフォアハンドドライブは、野球の打撃動作やテニスのストローク動作などと同様に全身運動によって身体の中心部から末端部へと順次加速させるスウィング動作である。野球の打撃動作およびテニスのストローク動作のスウィング動作において、ラケットやバットのヘッドスピード獲得メカニズムは運動依存項を大きくすることが重要であることが明らかにされている。しかし、卓球では、ラケットヘッドスピード獲得のための要因は明らかにされていない。このため、卓球の打撃動作について、動力学的分析によって関節トルクの貢献を定量化することにより、ラケットヘッドスピード獲得に対する身体各関節機能を明らかにすることを目的とする。
【方法】卓球選手経験者を対象とした。試技の内容は、上回転のボールに対してフォアハンドドライブを打つ試技と下回転のボールに対してフォアハンドドライブを打つ試技の計2種類とした。すべての試技において、対象者の身体各部位とラケットに貼付した反射マーカーを光学式三次元動作分析装置によって三次元座標、2台のフォースプレートによって左右各下肢の地面反力を計測した。全身は15の剛体セグメントからなる多体系として、そして、ラケットは1つの剛体セグメントとしてそれぞれをモデル化した。動力学的分析において必要となる、対象とする系の運動方程式を導出した。系の運動方程式を用いてラケットヘッドスピードに対する動力学的貢献を算出した。さらに、運動依存項の発生要因を定量化した。
【結果】下回転に対するフォアハンドドライブは、上回転に対するフォアハンドドライブより、インパクト時点のラケットヘッドスピードが大きかった。