日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

講演情報

専門領域別研究発表

専門領域別 » 測定評価

測定評価/口頭発表③

2021年9月9日(木) 11:00 〜 11:54 会場9 (Zoom)

座長:山田 孝禎(福井大学)

11:42 〜 11:54

[08 測-口-12] ジョイント・バイ・ジョイントアプローチに着目した肩甲骨周囲筋活動の観察

タオルを用いた健康体操の開発に向けて

*井上 咲子1、村山 敏夫3、亀岡 雅紀1、坂口 雄介1、池田 恵子1、泉田 祥1、齊藤 寛英1、五十嵐 大成1、大谷 陸都1、尾山 裕介2 (1. 新潟大学大学院、2. 桐蔭横浜大学、3. 新潟大学)

現在、日本の国民医療費は40兆円を超えている。超高齢化社会を迎えたことで医療費だけでなく介護費の増加も問題となっている。そのため、高齢者は自身で健康を保ち、健康寿命を延ばす必要がある。さらに、昨今問題となっている新型コロナウイルス感染症により、リモートでの授業やテレワーク、外出自粛などが増え、運動不足やストレスから、身体的及び精神的な健康を脅かすという健康二次被害も懸念されている。そこで、本研究では健康維持増進のために手軽で誰でもできる体操の考案に向け、肩甲骨の前傾・後傾、上方回旋・下方回旋および内旋・外旋運動時の肩甲骨周囲筋活動を筋電図による定量的データを収集して分析・評価することを目的とした。特に本研究では肩甲骨周囲筋活動から肩関節の可動域や機能改善に向けて、各関節の役割をモビリティ関節(可動性)とスタビリティ関節(安定性)で分類するジョイント・バイ・ジョイントアプローチに着目して筋活動を観察した。肩関節の運動を行うことで肩甲骨周囲筋の収縮・弛緩による血流促進と、肩こりの改善や姿勢補正といった効果を期待する。そして、誰もが容易に手に入れられるタオルを用いることで、その手軽さから運動の継続を促すような体操の開発を行いたい。