日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

講演情報

ランチョンセミナー

ランチョンセミナー①/順天堂大学スポーツ健康医科学推進機構(JASMS)①

2022年8月31日(水) 12:40 〜 13:40 第4会場 (3号館8階801教室)

司会:鈴木 宏哉(順天堂大学スポーツ健康科学部)

[ランチョン1-1] スポーツの「やりすぎ」と「やらなさすぎ」を考える

*鈴木 大地1,2、鈴木 宏哉1、染谷 由希1 (1. 順天堂大学スポーツ健康科学部、2. スポーツ健康医科学推進機構)

順天堂大学スポーツ健康医科学推進機構(JASMS)は、スポーツと医学の融合による社会課題の解決を目指している。
子どもたちのスポーツ現場では、成長期からの「やりすぎ」によるスポーツ障害の発生や、勝利主義を超えた勝利至上主義の問題点が指摘されている。一方で「やらなさすぎ」の問題も顕著であり、小・中学生の体力・運動能力は、コロナ禍も一因となり急激な低下傾向に転じている。そのため、運動あそびの実践などによる幼児期からの運動習慣形成が急務となっている。また、成人についてもスポーツ低関心・無関心が積年の課題となっている。若年期の運動習慣は、その後の生涯を通した運動習慣形成や中高年期の疾病発症に影響を及ぼすことが知られており、本学における文京区在住の高齢者を対象としたコホート研究(Bunkyo Health Study)や順天堂大学体格体力累加測定研究(J-Fit+ Study)、順天堂同窓生研究(Juntendo Alumni Study)からも、関連する興味深い結果が得られている。
本セミナーではこの分野に精通したスポーツ政策やスポーツ医科学の研究者が、スポーツ行政の動向や自身の研究を例に、この重要な社会課題に対する対策のヒントを自由に語る。