The 73rd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Theme)

学校保健体育研究部会 » 【課題C】体育・スポーツ健康科学は学校保健体育の進展にいかに貢献できるか

学校保健体育研究部会【課題C】口頭発表②

Wed. Aug 30, 2023 11:25 AM - 12:24 PM RY202 (良心館2階RY202番教室)

Chair: Kosho Kasuga

11:55 AM - 12:09 PM

[学校保健体育-C-07] 幼児期の自由遊びにおける身体組成と身体活動量の関係(測,発)

*Masataka Asakawa1, Kasuga Kosho2 (1. Shubun Univ., 2. Gifu Univ.)

本研究は、幼児期における身体組成と自由遊びの身体活動量との関係性について検討することを目的とした。対象は満5歳以上の幼児117名であり、調査項目は身長、体重、体脂肪量、除脂肪量および身体活動量(METs)であり、身体組成はInBody270(インボディジャパン社製)を使用し10月下旬に測定した。身体活動量はActive style Pro(オムロン社製)を使用し11月〜12月の晴天時の平常保育3日間を測定した。分析にあたってBMI、体脂肪率(%FM)および除脂肪量指数(FFMI)を算出した。加えて、保育時間内の自由な外遊び時間における中高強度活動量率(%MVPA)および高強度活動量率(%≧6METs)を算出した。%MVPAに有意な性差が認められたため男女別にTスコア化し、%MVPA上位群(25%)、中位群(50%)および低位群(25%)の三群に区分した。%MVPA三群における%FMおよびFFMIの差について検討するため、二要因分散分析(%MVPA×性)を適用した。また%≧6METsによる三群についても有意な性差が認められたため、%MVPAと同様の分析を行った。分析の結果、いずれの項目においても有意な交互作用は認められなかった。性に有意な主効果が認められた項目は、%FMおよびFFMIであり、多重比較検定の結果、FFMIにおいて男児が女児よりも高い値を示した。また%FMおよびFFMIにおいて%MVPAおよび%≧6METsには有意な主効果は認められなかった。本研究の結果からは、自由な外遊びの時間における身体活動量の多寡と幼児期の身体組成の関係性は認められなかった。しかし、本研究において身体活動量の性差および身体組成の性差が示されていることや先行研究において幼児期の身体活動量の差は、保育時間内よりも降園後や休日に見られることが報告されており、今後、さらなる検討が必要だと考えられた。