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[スポーツ文化-C-02] 日本における走高跳の踏切技術論の変遷に関する一考察(史,方)
近代陸上競技における走高跳では、その歴史的変遷の中で数多くの跳躍方法が生み出され、記録が更新されてきた。これまで、日本におけるその技術史研究では、明治期以降のはさみ跳び、イースタンカットオフ(正面跳)、ベリーロール、そして現在主流となっている背面跳が発表されるまでの跳躍方法とその技術の変遷が整理されている(三沢、1972;三澤、1991)。これらの研究では、各跳躍方法に顕著な違いが認められる技術、例えば、助走の方向やスピード、踏切での遊脚の振り上げ方や腕の使い方、空中でのバーのかわし方などに着目した分析や類型化が行われている。一方で、従来の研究では踏切局面における踏切脚の動作に着目したものはなく、また、その背景にある「より高く跳ぶ」ための理論がどのような議論を経て形成されてきたのかについても十分に検討されていない。
そこで本研究では、指導書や専門誌の記述を分析することで、日本における走高跳の踏切に関する技術論の変遷を明らかにすることを目的とした。はじめに手がかりとするのは、走高跳という題名がつけられた2冊の指導書、『走高跳』(大西、1977)と『走り高跳び』(阪本、1994)である。これらの指導書における踏切に関する技術論を軸に、他の雑誌記事等を補足しつつ、特に20世紀後半の日本における走高跳の踏切技術論の変遷について考察したい。
そこで本研究では、指導書や専門誌の記述を分析することで、日本における走高跳の踏切に関する技術論の変遷を明らかにすることを目的とした。はじめに手がかりとするのは、走高跳という題名がつけられた2冊の指導書、『走高跳』(大西、1977)と『走り高跳び』(阪本、1994)である。これらの指導書における踏切に関する技術論を軸に、他の雑誌記事等を補足しつつ、特に20世紀後半の日本における走高跳の踏切技術論の変遷について考察したい。