日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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生涯スポーツ研究部会【課題B】テーマ別シンポジウム/社会の成熟と生き方、そして Well-Being―産業・健康・文化―

2023年8月31日(木) 10:10 〜 12:10 RY305 (良心館3階RY305番教室)

コーディネーター:林 洋輔(大阪教育大学)

[生涯スポーツ-SB-3] バーチャルスポーツは体育・Taiikuになりうるか

*萩原 悟一1 (1. 九州産業大学)

<演者略歴>
米国アーカンソー州立大学大学院修了(M.S. Sports Administration)、九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻短縮修了(博士(学術))。国立大学法人鹿屋体育大学大学院准教授を経て現職。専門はスポーツマネジメント。その他、株式会社リトルソフトウェアCAOを務めるほか、スポーツ庁長官賞などの受賞歴。
「Taiikuとは人間の幸福における身体的ならびに社会的基盤づくりに貢献する身体運動の総称(林,2020)」であるならば、バーチャルスポーツは体育・Taiikuになりうるか。体育・スポーツ科学分野では、バーチャルスポーツの効果を懐疑的に見ている者が多いのが現状ではないだろうか。バーチャルスポーツの研究を進める際に世界的に研究のキーワードとなっているのがエクサーゲームである。エクサーゲームは、フィットネス、教育、健康の分野で新たな世界のトレンドとなっているバーチャルスポーツの一種だとされている。エクサーゲームは、一般的に体の動きを必要とするデジタルゲームと認識され、アクティブなゲーム体験が身体運動の一形態としてとらえられている。エクサーゲームが普及してきたことで、その有用性が体育・スポーツ科学分野でも主張されるようになってきている。例えば、American College of Sports Medicineでは、エクサーゲームが「子供や青少年の身体活動と健康を促進する“フィットネスの未来”」と紹介されている(Benzing & Schmidt, 2018)。