日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

講演情報

テーマ別研究発表

競技スポーツ研究部会 » 【課題B】競技スポーツにおけるコーチ養成をいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題B】口頭発表①

2023年8月31日(木) 09:00 〜 09:59 RYB1 (良心館地下1階RYB1番教室)

座長:高橋 義雄(筑波大学)

09:00 〜 09:14

[競技スポーツ-B-01] スポーツ指導者がパーソナルコーチングを学ぶ意義および受ける意義(教,方)

*青柳 健隆1 (1. 関東学院大学)

昨年の第72回大会では、パーソナルコーチング(受け手の目標達成に向け、対話によって気づきや学び、自発的な行動を引き出す関わり)のアスリートへの作用を報告した。そこでは、競技面だけでなく人生全体への作用があったことや、リーダーとしての側面(チームマネジメント)にも影響があったことが示された。しかし、スポーツ現場における重要な登場人物として、指導者の存在を忘れてはならない。本発表では、指導者がパーソナルコーチングを学んだり受けたりすることにはどのような意義があるのかを主題とする。
 スポーツ指導者を対象にパーソナルコーチングを教授または実践した経験のあるパーソナルコーチ6名に対して、オンラインで1対1の半構造化インタビューを実施した。インタビューでは、指導者がパーソナルコーチングを学んだり受けたりすることの意義について質問した。
 調査の結果、目標設定やプランニングといった指導者自身の自己理解や思考の整理に関わる側面と、選手の話を聞く姿勢や伝え方の改善など、選手とのコミュニケーションに関わる側面への好影響が示唆された。また、それらによって選手との信頼関係が強化されることや、選手のモチベーションおよびパフォーマンスが向上することなども認識されていた。分析の詳細および考察は発表にて行う。