The 73rd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Subdiscipline)

専門領域別 » 体育心理学

体育心理学/口頭発表②

Fri. Sep 1, 2023 3:10 PM - 4:09 PM RY206 (良心館2階RY206番教室)

Chair: Rei Amemiya

3:30 PM - 3:49 PM

[03心-口-05] 大学スポーツチームを対象としたチームビルディングプログラム実施による効果の検討

*Kentaro Inaba1, Yasuyuki Hochi2, Motoki Mizuno3,4 (1. Ishinomaki senshu Univ., 2. apan Women's College of Physical Education, 3. Juntendo Univ., 4. Juntendo Univ. Graduate School of Health and Sports Science)

スポーツチームが掲げる目標を達成するためにはチームが一丸になり、切磋琢磨することが必要になる。とりわけ、大学スポーツにおいては学生自身が自立し、主体的に競技へ関わり、チームメンバーと良好な関係性を築きながら協同していくことが重要である。そのためには心理的安全性を高め、学生自身が積極的に競技に関わるようなエンゲージメントを向上させるような施策が求められている。本研究は、大学スポーツチームの選手・スタッフを対象にチームビルディング(TB)を実施し、その効果を協同作業認識、心理的安全性、アスリートエンゲージメントの側面から検討することを目的とした。TBは首都圏に在籍する大学硬式野球チームの1軍メンバーに対して、主に組織開発ツールを用いたプログラムを、2022年8月14日、15日の合計2日間実施した。分析にはTBプログラムの介入前後に行った質問紙調査の回答データを用いた。また、統制群としてTBプログラムを実施しない同チームの2軍メンバーにも同様に質問紙調査を行った。最終的に、81名(1軍34名、2軍47名、平均年齢19.99歳(SD=1.25, Range=18-23))を分析対象とし、TBの介入前後で比較・検証を行った。結果として、TBプログラムの介入群においては協同作業認識の3つの下位因子の内2つ(協同効用因子、個人志向因子)及び心理的安全性、アスリートエンゲージメントの4つの下位因子(自身、専念、活力、熱狂)において介入前から後にかけて有意な差が認められた。 以上より、大学スポーツチームに対するTBプログラムによる介入の有効性が示された。