The 73rd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Subdiscipline)

専門領域別 » 発育発達

発育発達/口頭発表①

Fri. Sep 1, 2023 1:00 PM - 1:51 PM RY103 (良心館1階RY103番教室)

Chair: Tetsuhiro Kidokoro

1:39 PM - 1:51 PM

[07発-口-04] ”2022 Japan Report Card on Physical Activity for Children and Youth”を用いた、身体活動と関連指標のジェンダーギャップ

*Chiaki Tanaka1, Motohiko Miyachi2 (1. Tokyo Kasei Gakuin University, 2. WASEDA University)

【目的】6大陸から57の国・地域が参画し、”REPORT CARD ON PHYSICAL ACTIVITY FOR CHILDREN AND YOUTH”を用いた、子ども・青少年の身体活動関連指標の4回目の国際比較が実施された。本研究の目的は、日本の2022年版のレポートカードを用いて、身体活動関連指標の性差について検討することとした。【方法】2022年版の12指標のうち、性差が検討可能な、健康行動とアウトカム(「日常生活全般の身体活動量」などの8つの指標)、および健康行動の要因(「家族および仲間の影響」の1つの指標)で構成した。各指標の等級付けは、国を代表する調査データを用いて、A~Fおよびデータが存在しない(INC)として行った。【結果】2022年版で初めて「日常生活全般の身体活動量」が等級付けされ、男子がB、女子がC+であり、13.7ポイント女子の実施頻度が低かった。「組織化されたスポーツへの参加」の等級は、男子がB、女子がCであり、19.5ポイント女子の参加率が低かった。「家族および仲間の影響」の等級は、男子がC-、女子がD+であり、4.5ポイント女子の割合が低かった。「座位行動」と「睡眠」の等級は、男女共に何れもC-であったが、前者は、男子が女子より5.0ポイント、後者は、男子が女子より4.9ポイント充足率が低かった。【結論】2022年版の日本の結果より、男女共に「睡眠」、女子の「家族および仲間の影響」が不良であった。また、いくつかの指標にジェンダーギャップが見られ、特に、女子は、身体不活動やスポーツ参加が少ないことに加え、保護者による身体を動かすことへの支援などが不足していた。今後、子ども・青少年の身体活動関連指標に関する、国を代表する継続的な調査データが必要であることが示唆された。