The 73rd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Poster (Subdiscipline)

専門領域別 » 運動生理学

運動生理学(奇数演題)/ポスター発表

Fri. Sep 1, 2023 10:00 AM - 11:00 AM RY207 (良心館2階RY207番教室)

[04生-ポ-33] 集中的なSleep-Low法の介入効果について

持久的パフォーマンス,脂質代謝及び身体組成に及ぼす影響

*Takumi Sakamoto1, Hiroya Kono2, Kento Furuta2, Shin-ya Ueda3 (1. Graduate School of Health Science, Morinomiya University of Medical Sciences, 2. Graduate School of Education, Gifu University, 3. Faculty of Education, Gifu University)


【背景及び目的】近年,糖質制限法としてSleep-Low法が注目されている.ミトコンドリアを増加させるためには,アデノシン1リン酸キナーゼ(AMPK)を活性化させる必要があるが,AMPK活性化にグリコーゲンは抑制方向に働くため,低グリコーゲン状態で運動を行うことがよりAMPKを活性させるとされている.トライアスロン選手を対象に行った先行研究では,10kmランニングタイムの改善や,一定負荷運動中の主観的運動強度の低下など,有酸素能力の向上に貢献することが報告されている.しかし,長期間の食事制限を行っており,スポーツ選手の精神的ストレスを誘発させ,パフォーマンス低下の原因となる可能性がある.そこで本研究では,集中的なSleep-Low法の介入効果について明らかにすることを目的とした. 【方法】対象者は,体育会系部活動に所属する大学生22名とした.自転車エルゴメーターを用いて最高酸素摂取量(VO2peak),持久的パフォーマンス,呼吸商(RQ),身体組成を測定し,Pre-Post間で比較検討した.実験は2週間通して行い,1週目は両群ともに普通食を摂取するものとし,2週目はSleep-Low群のみ16時以降の糖質摂取を禁止した.また摂取カロリー,糖質摂取量は1週目と同等とした.さらに,事前測定より得られたデータを基に最大心拍数の65%の心拍数で毎朝食前にランニングを1時間行った. 【結果】Sleep-Low群のVO2peak,持久的パフォーマンスはPostがPreに比べて,有意に高値を示した.RQ,体重,除脂肪体重はPostがPreに比べて,有意に低値を示した. 【結論】短期間の集中的なSleep-Low法は,約1週間でVO2peakや持久的パフォーマンスの増加さらに脂質代謝の亢進を促すことが示唆された.しかし,糖質以外の栄養摂取に配慮する必要性があることが示唆された.