[08測-ポ-15] 高校野球選手における除脂肪量指数とパフォーマンスとの関係
これまで野球選手における体づくりの重要性についての検討は多く行われてきている。 本研究では、除脂肪量指数に着目し、高校野球選手のバッティングやピッチングのフォーマンスとどのような関係があるのかについて検討とした。その結果より、高校野球選手の筋肉量の向上を狙った体づくりの重要性について検討することを目的とした。 高校野球でも「身長-100」を一つの目標体重とするように、体重を基準に増量をしていると考えられる。また、体重の中でも筋肉量の重要性は、多くのスポーツで明らかになっている。 本研究で着目している除脂肪量指数とは、体格指数と呼ばれるBMIの中でも筋肉量が体に占める量を示し、「BMI-脂肪量指数」により算出することができる。これにより、体重や筋肉量などの絶対値ではなく、BMIをもとにした相対値によりパフォーマンスとの評価が可能になる。 野球におけるパフォーマンスでは、打球速度や投球速度が重要とされ注目される。本研究では、ラプソードによるトラッキングデータにより、投球速度や打球速度を計測し、データを採取した。 投球速度、打球速度ともに有効な試技の最大値を採用した。投球速度ではストレートによる最大速度のデータ、打球速度では打球角度15°前後のライナーの打球とした。 その結果、打球速度、投球速度ともに除脂肪量指数と有意な正の相関関係が認められた。このことから、筋肉量を含めた除脂肪量指数も注目することで、選手のパフォーマンスの評価が可能になるのではないかと考えられる。