[DP-01] 2型糖尿病を有する広汎型重度慢性歯周炎患者に対し包括的治療を行なった1症例
A case of comprehensive treatment for generalized severe chronic periodontitis patient with type-2 diabetes
研修コード:2402
Keywords:2型糖尿病、広汎型重度慢性歯周炎
【はじめに】2型糖尿病を有する広汎型重度慢性歯周病患者に対し,歯周治療を基に包括的な治療を行い良好な経過を得られている1症例について報告する。
【症例の概要】患者:68歳 女性 初診日:2012年11月14日 主訴:上の前歯が揺れて痛くて咬めない。全身既往歴:2型糖尿病 喫煙歴:なし 現病歴:初診来院の1年ほど前より上顎前歯部の動揺を自覚するも放置。最近になり咬合痛も出現してきたため来院。歯科への受診は8年ぶり。
【臨床所見】歯間乳頭部・辺縁歯肉に発赤,腫脹を認め,多数歯にわたり排膿,自然出血が認められた。また2次う蝕も多数歯認められた。エックス線写真よりほぼ全歯にわたり1/2から2/3程度の骨吸収像が認められた。
【診断名】広汎型重度慢性歯周炎
【治療方針】1. 歯周基本治療 2. 再評価 3. 歯周外科治療 4. 再評価 5. 口腔機能回復治療 6. SPT
【治療経過】歯周基本治療後,HbA1c値は治療前の7.2%から6.7%まで改善した。良好なプラークコントロールが維持されておりHbA1c値も安定していたため歯周外科治療を行ない,その後口腔機能回復治療に移行,再評価より病状安定,SPTへ移行した。
【考察・結論】患者は歯周病に加え,う蝕も深刻に進行した状態であった。また保存不可と診断し抜歯した歯牙は全て歯根破折が原因であった。糖尿病との関連性は不明であるが,残存歯質が非常に脆弱である印象を受けた。23欠損部はブリッジによる補綴も検討したが,残存歯質量と残存付着量を考慮しインプラントによる補綴をおこなった。これまでのう蝕・歯周病の進行度より今後もより注意深いSPTが必要である。
【症例の概要】患者:68歳 女性 初診日:2012年11月14日 主訴:上の前歯が揺れて痛くて咬めない。全身既往歴:2型糖尿病 喫煙歴:なし 現病歴:初診来院の1年ほど前より上顎前歯部の動揺を自覚するも放置。最近になり咬合痛も出現してきたため来院。歯科への受診は8年ぶり。
【臨床所見】歯間乳頭部・辺縁歯肉に発赤,腫脹を認め,多数歯にわたり排膿,自然出血が認められた。また2次う蝕も多数歯認められた。エックス線写真よりほぼ全歯にわたり1/2から2/3程度の骨吸収像が認められた。
【診断名】広汎型重度慢性歯周炎
【治療方針】1. 歯周基本治療 2. 再評価 3. 歯周外科治療 4. 再評価 5. 口腔機能回復治療 6. SPT
【治療経過】歯周基本治療後,HbA1c値は治療前の7.2%から6.7%まで改善した。良好なプラークコントロールが維持されておりHbA1c値も安定していたため歯周外科治療を行ない,その後口腔機能回復治療に移行,再評価より病状安定,SPTへ移行した。
【考察・結論】患者は歯周病に加え,う蝕も深刻に進行した状態であった。また保存不可と診断し抜歯した歯牙は全て歯根破折が原因であった。糖尿病との関連性は不明であるが,残存歯質が非常に脆弱である印象を受けた。23欠損部はブリッジによる補綴も検討したが,残存歯質量と残存付着量を考慮しインプラントによる補綴をおこなった。これまでのう蝕・歯周病の進行度より今後もより注意深いSPTが必要である。