60th Annual Meeting in Autumn

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臨床(認定医・専門医)ポスター

糖尿病関連

臨床(認定医・専門医)ポスター
糖尿病関連

Sun. Dec 17, 2017 9:00 AM - 4:50 PM ポスター会場 (さくら)

DP-01~DP-03
(ポスター討論:12:00~12:50)

[DP-02] 2型糖尿病を有する慢性歯周炎患者の11年経過症例

A chronic periodontitis patient with type 2 diabetes mellitus: A case report over 11 years

景山 正登,飯田 しのぶ,田中 浩子,佐藤 千春/Masato Kageyama, Shinobu Iida,Hiroko Tanaka,Chiharu Sato (景山歯科医院/Kageyama Dental Clinic)

研修コード:2305

Keywords:慢性歯周炎、2型糖尿病、SPT

【症例の概要】2型糖尿病を有する慢性歯周炎患者の初診から11年の経過について報告する。患者:68歳,男性。2006年1月25日初診。主訴:歯の隙間に物が詰まり歯茎からの出血が気になる。右下入れ歯が外れ易い。全身的既往歴:2型糖尿病(3年前よりグリミクロン服用,空腹時血糖130mg/dl,Hba1c 6.8~7.2)。喫煙歴:なし。診査・検査所見:残存歯は26歯で,上顎前歯と下顎右側臼歯に部分床義歯が装着されている。歯肉辺縁に沿つて発赤,腫脹が認められた。PCRは94.0%,BOPは92.3%であり,4mm以上のPPDは30.1%で,そのうち6mm以上は7.0%であった。X線所見から,歯槽骨吸収は歯根長の1/3~1/2以内で,臼歯部に装着されている全ての補綴物はマージン不適合であった。診断:広汎型中等度~限局性重度(27)慢性歯周炎
【治療方針】1)歯周基本治療 2)再評価 3)歯周外科治療 4)再評価 5)口腔機能回復治療 6)再評価 7)メインテナンスまたはSPT。
【治療経過】歯周基本治療により改善が見られたため,歯周外科治療は行わず固定性補綴物で口腔機能回復治療を行い再評価後,SPTに移行し(2006年12月),現在のところ問題は見られない。
【考察・結論】本症例は,4ヵ月に1回SPTを行い10年経過したが,歯周組織は安定し,咀嚼にも不満はない。糖尿病は服薬,運動,食事でコントロールされており,Hba1cも7.0未満を維持し,患者のモチベーションは高い。しかし,今後は高齢化に伴いプラークコントロールなどが不十分になる可能性があるので全身状態および生活習慣に配慮しSPTを継続していきたい。