[DP-06] 長期喫煙歴のある咬合性外傷を伴った広汎型侵襲性歯周炎患者に対して包括的歯周治療を行った一症例
A case report of comprehensive periodontal therapy for generalized aggressive periodontitis patient with occlusal trauma and a long history of smoking
研修コード:2504
Keywords:侵襲性歯周炎、咬合性外傷、禁煙指導、歯周外科治療
【症例の概要】37歳女性,喫煙者(1日20本,喫煙歴17年)。
初診:2013年1月。主訴:全顎的な歯の動揺。全身既往歴:特記事項なし。家族歴:父親が55歳で無歯顎。口腔内所見:17, 16, 14, 11, 25, 27, 31~42, 44~47部に動揺が認められ,17, 47部歯肉からは排膿が認められた。PCR 60%,4mm以上の歯周ポケット部位45%,BOP陽性率40%であった。X線写真では,全顎的に中等度以上の骨吸収がみられ,17, 16, 11, 25, 27, 47部および46遠心部に重度の骨吸収がみられた。
【診断】侵襲性歯周炎,咬合性外傷
【治療方針】1)歯周基本治療,2)再評価,3)歯周外科治療,4)再評価,5)口腔機能回復治療,6)SPT
【治療経過】治療開始時,抜歯や歯周外科に対する同意が得られなかったため,TBI,禁煙指導,咬合調整,SRPを行っていった。その後,患者とのラポール形成ができたことで,外科治療に対する同意が得られ,17, 16, 11, 25, 27, 47部を抜歯して治療用義歯を装着した。さらに,ポケット残存部位に対してFopを行い,Br.およびスプリントを装着してSPTに移行した。
【考察・結論】本症例は,重度の骨吸収部位から判断して限局型侵襲性歯周炎が広汎型に移行した症例と考えられる。ブラキシズムによる咬合性外傷や長期喫煙習慣が増悪因子となっており,咬合調整・スプリントの装着と継続的な禁煙指導で対応した。また,基本治療後の検査結果を提示することにより積極的治療に対するモチベーションを高めることができた。現在は,月1回のSPTを行うことで再発予防に努めている。
初診:2013年1月。主訴:全顎的な歯の動揺。全身既往歴:特記事項なし。家族歴:父親が55歳で無歯顎。口腔内所見:17, 16, 14, 11, 25, 27, 31~42, 44~47部に動揺が認められ,17, 47部歯肉からは排膿が認められた。PCR 60%,4mm以上の歯周ポケット部位45%,BOP陽性率40%であった。X線写真では,全顎的に中等度以上の骨吸収がみられ,17, 16, 11, 25, 27, 47部および46遠心部に重度の骨吸収がみられた。
【診断】侵襲性歯周炎,咬合性外傷
【治療方針】1)歯周基本治療,2)再評価,3)歯周外科治療,4)再評価,5)口腔機能回復治療,6)SPT
【治療経過】治療開始時,抜歯や歯周外科に対する同意が得られなかったため,TBI,禁煙指導,咬合調整,SRPを行っていった。その後,患者とのラポール形成ができたことで,外科治療に対する同意が得られ,17, 16, 11, 25, 27, 47部を抜歯して治療用義歯を装着した。さらに,ポケット残存部位に対してFopを行い,Br.およびスプリントを装着してSPTに移行した。
【考察・結論】本症例は,重度の骨吸収部位から判断して限局型侵襲性歯周炎が広汎型に移行した症例と考えられる。ブラキシズムによる咬合性外傷や長期喫煙習慣が増悪因子となっており,咬合調整・スプリントの装着と継続的な禁煙指導で対応した。また,基本治療後の検査結果を提示することにより積極的治療に対するモチベーションを高めることができた。現在は,月1回のSPTを行うことで再発予防に努めている。